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2023年12月25日 (月)

Vol.296『モチベーションが自然と保てている理由。』

心理学の研究によると、人間のモチベーションに対してもっとも効果的なのは「前に進んでいる」という感覚である。小さくても前進しているという手応えがあれば、未来の成功を信じられる。そのまま進みつづけようという力になる。

ハーバード・ビジネス・レビューの有名な記事『モチベーションとは何か』のなかで、心理学者のフレデリック・ハーズバーグは人の意欲を高める2つの主要因が「達成」と「達成が認められること」であると説いた。
もっと最近の研究では、テレサ・アマビルとスティーブン・クレイマーが数百人の数千日間にわたる日記を分析したものがある。人の本音が書かれた膨大な記録をもとに、アマビルとクレイマーは「日々のささやかな進歩」こそがやる気を引き出し、高いパフォーマンスを可能にすると結論づけた。「職場において感情・モチベーション・認知を高める諸要素のなかで、もっとも重要なのは、進歩しているという手応えである」と彼らはいう。

 

(『エッセンシャル思考
グレッグ・マキューン 著
かんき出版 246頁より引用)

わたしが独立して25年間、大きな気分のアップダウン無く、モチベーションを高く保ち続けられていると実感しています。その秘訣は、「1つのチャレンジが終わる前に次のチャレンジを設定して、燃え尽き症候群のようにバーンアウトしないようにしているからだ」と思っていました。確かにそれも一因だとは思いますが、本書を読んで、「達成感」の重要性に気づきました。実際、わたしは日々の小さな達成感を味わう習慣をいくつか持っています。

1日単位においては、
・デイリーシートのアクションリストを完遂した都度、レ点でチェックを入れる
・サクセスダイアリー(1行で成功体験を書く)を書く
・バイオリズムダイアリー(その日の体重や食事内容、仕事の自己評価を記録)を書く
などにより、「やり切った!という実感」を得て、「それが日々蓄積しているのを見える化」しています。また月末には、
・自分に対して提出する目標達成シートや時間の使い方を集計するシートの作成
・キャッシュフロー計画表の振り返り
などによって、1ヵ月単位のお金と時間の使い方、そしてその成果を振り返っています。

これらの作業はそれなりに時間を必要とするので、人に紹介しても続ける人はあまり多くはありません。ただ、その行為は単に「記録をつけて改善する」と言う意味だけではなく、「モチベーションを高く保ち続ける上で重要な習慣」だと言うことです。
だとしたら、より健康的な精神状態を確立して、やりがいある日々を過ごしたい人には、「達成感を味わえることの習慣化」は強くお勧めしたいところです。

 

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