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2023年6月25日 (日)

Vol.290『完璧主義ゆえのオーバースペックを予防するには?』

大切なのは、「見返りがある場所に、キミの資源を正しく投資すること」だ。さっきの話で言うと、「60点」のラーメンを「80点」にする作業には資源を投資した方がいい。
ラーメンの値段が「200円」も上がるから。言ってしまえば、これは「実りある努力」だ。
ただ、「97点」のラーメンを「98点」にする作業に、キミの限りある資源を投資するべきではない。そのプラス1点に「1000万円」や「1年」を費やしたところで、お客さんは「97点」と「98点」の違いが分からない。

<中略>

満足ラインを超えた技術(パフォーマンス)の名は「オーバースペック」と呼ぶ。
「オーバースペック」は自己満足であり、お客さんの満足度にはカウントされない。
もうとっくにお客さんの「満足ライン」を超えているのに、職人は(日本人は)自分の限りある資源を、「お客さんが判断できない技術(旨み)の向上」に投資してしまう。
なぜ、こんなおとが起きてしまうのだろう?

 

(『夢と金
西野亮廣  著
幻冬舎 105頁より引用)

お客さんの満足度を超えるオーバースペックを起こす理由は少なくとも3つあるな、とわたしは考えています。それは次の3つです。

1)「この程度か」と過小評価されることへの不安
2)ベストを尽くしたい、専門家として探究心や向上心、完璧主義
3)「それがお客さんの満足度にどうつながっているのか」のイメージ力不足

このうち1)と2)は感情が影響しているため、すぐに変えるのは難しいかもしれません。
ならば、まずは3)にフォーカスしてはどうでしょうか。「それがお客さんの満足度にどうつながっているのか?」をイメージすることは、工夫と努力でできるからです。

わたしのささやかな事例を紹介します。
毎年行う連続講座のテキストに、以前は表紙に何期生や西暦を入れたり、本文にもキャリアの年数などを入れていました。それを入れた理由は、その方が丁寧だと思ったし、より正確に表現しよう、という思いからでしょう。すると、翌年には「その数字を修正する業務」が発生します。つまり、わざわざ毎年発生する単純作業(=コスト)を自ら作り出していたのです。それに気づき、それらは全て外しましたが、講座のクオリティーには一切、影響ありませんでした。
今の自分の努力は、お客さんの満足度を上げるものか、それともオーバースペックなのか、一度検討してみてはどうでしょうか。

 

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