Vol.280『安心安全ポジティブを誤解して使う人へ』
我々、日本キャッシュフローコーチ協会では、会社やコミュニティの生産性を最大化する鍵として「安心安全ポジティブ(以下、AAP)な場づくり」の大切さを伝えています。
最近は「心理的安全性」という言葉で世に浸透してきて、良い傾向だと感じています。
AAPな場であれば、ホウレンソウがスムーズに流れてミスは最小化するし、ミーティングではアイデアが積み石効果で量産できるし、場が楽しいから人が集まりやすくなるからです。
そんな良い面がありながらも、社内やコミュニティの中でAAPな場づくりを否定する人も現れることがあります。彼らの言い分を要約すると「(AAPに反するとの理由で)批判的なことは言ってはいけない。耳障りの良いことだけ言って、本音は言わない。そんな人が集まっても生産性は上がらないでしょ?」というものです。
この人が訴えているのは「AAPを正しく理解せず、または正しく実践せずに、AAPを公言している人」に対する違和感だと思います。つまり、「AAPは価値がない」「AAPは不要」なのではなく、「間違った解釈のAAP」には問題がある、ということ。そこはわたしも同感です。そこで、AAPの定義を整えておきます。
安心安全ポジティブ(AAP)な場とは、お互いを肯定して「聞く姿勢」をつくりあうことで、リラックスして話ができる場のことです。それによって、脱★完璧主義で意見交換ができ、積み石効果を発揮して、お互いが最高のパフォーマンスを発揮でき、組織の生産性が高まるわけです。
そんなAAPな場づくりをしながらも、時には厳しいことを遠慮せずに言い合う場面も当然、あります。状況をより良くするには、相手にそこに気づいてもらう必要があるからです。
ただ、AAPな場づくりと厳しい指摘の両立のためには、いくつかの前提条件が伴います。
それは、「本音を言ってもちゃんと真意を受け止め合える関係性を築いていること」や「相手の耳が痛い(受け止めにくい)忠告をするときは、前置きトークで心の準備をさせてあげること」などです。
これが言葉にすると簡単そうに聞こえますが、なかなかレベルが高い課題です。
その点、安心安全ポジティブな場づくりの実践者である、我々キャッシュフローコーチは、「さらに質の高いAAPな場づくり」を追求し、実践していきたいと考えています。
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