Vol.269『仕事が早い人は着手が早い!“今スグ15分”の威力』
しかし、もしもインスピレーションが湧かなかったら?イングマール・ベルイマンは、必要なのは、「書きたい気分になっていてもいなくても、毎日決まった時間に机の前に座ることだ」と言う。チャイコフスキーは、「自尊心のある芸術家は、気分が乗らないからと言って、ぼんやり手を組んで過ごしたりはしない」と述べている。ジョイス・キャロル・オーツも同じ意見だ。「『気分』を言い訳にせず、まず書き始めることです」と彼女は言う。 「書けば、書きたい気分になっていくから」。 トロロープは、創造力を活かして仕事をする人は、インスピレーションに突き動かされるまで待つことを自分に許すべきだという主張を、とんでもない、と却下する。「靴職人がインスピレーションの湧くのを待たなければならないとしたら、こんなばかげたことはない」からだ。書き始めること、書き続けることが大切なのは、創造力が仕事を動かすのではなく、仕事が創造力を動かすからだ。日課が、創造のミューズが舞い降りる場所を作り出すのだ。 |
(『シリコンバレー式よい休息』
アレックス・スジョン、キム・パン 著
日経BP出版 103頁より引用)
今スグ着手すればいいのはわかっていても、つい先送りしたくなる業務ってありますよね。
そんな時に、なんでもかんでも根性論で「急いでやれ!」「業務分解して計画に落とし込め!」というのは違うとわたしは感じています。
そもそも「先送りしたい」理由に注目すると、大きくわけて2つの理由があります。
1つは「自分に向いていないから」で、それはスタッフや外部の専門家に依頼する方法を模索した方が良いでしょう。わたしにとっては「和仁の判断やノウハウを必要としない単純作業は、他者に任せる」と決めています。
もう1つの理由は「かたまりが大き過ぎて億劫なため、着手しにくいから」です。
これは「業務分解して計画に落とし込む」ことが有効です。それでも、「大きな丸い岩をゴロッと転がし始めるときが最も重くて動かしにくい」のに似て、その業務分解をする手前で止まってしまうこともあります。そんな時に有効なのが「今スグ15分!」の教訓です。
手元にペンとノートを用意しつつキッチンタイマーで15分をセットして、よーいスタート!その時間制限のある中で業務分解をしていくと、適度な緊張感の中でみるみる大きかったかたまりが小さく分解されていきます。時に、その業務が大き過ぎて15分では業務分解が終わらないこともあります。ところが15分も集中しているうちに頭がグルグル動き出して「せっかくだから、もう15分!」とタイマーを再び押して自ら延長することも。
その時はすでに当初の億劫さは消えています。そして、業務が小さく分解されたら、その1つ1つの業務を、また別の日に「今スグ15分!」で小さく着手。これを高速回転で重ねることで、先送り癖を解消して成長を加速させた人はたくさんいらっしゃいます。お試しを!
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