Vol.253『法律面の不安はその場で解消して、本業に専念しよう。』
法務担当者は通常の営業活動とは少し距離があるため、法律関係の用事がある時だけ話をしに行くことが多いと思いますが、経営者もブランド・マネージャーも日ごろからコミュニケーションを取り、少しでも気掛かりなことは法務担当者に気軽に相談できるのが理想です。 <中略> また、弁護士にもさまざまなタイプの人がいますが、法律とその解釈を説明するだけでなく、「そういうことなら、こういう方法がありますよ」と具体的に問題の解決策を示すなど、経営者的な感覚を兼ね備えている人と一緒に仕事ができると、成果は大きくことなってきます。 |
(『百戦錬磨』
ハロルド・ジョージ・メイ 著
時事通信社 143頁より引用)
わたしは独立当初から様々な専門家とおつきあいしてきましたが、法律面についても長年のお付き合いの弁護士と弁理士がいます。日常的には相談をすることがないため、気がつくと何年もご無沙汰していることもあります。そうすると、心の距離も離れてしまい、気軽に相談しにくい感じになったりします。先日、それが原因でヒヤっとする体験がありました。
わたしがキャッシュフローコーチ・メソッドとして世に発信しているいくつかのノウハウがあり、その1つを「そろそろ商標登録した方がいいかなぁ」とふと思いたった時のこと。
数年ぶりに弁理士に連絡を入れ、具体的に申請手続きを進めてもらうことにしました。
するとすぐに連絡があり、「先行で申請が出されています」とのこと。
「そんな馬鹿な!?」と詳細を尋ねると、ちょうどわたしが数年前に本を出版した直後に、見ず知らずの人がその名称と図形の申請を出していたのです。
その日の夜は心臓が高鳴り、ろくに眠れませんでした。もし、その人に商標権が渡ってしまったら、いちいち使用料を請求されるのだろうか?あるいは、こちらの使用に制限をかけられてしまうかも知れない。眠れない夜が明けた翌朝、スマホを開くと弁理士からのメッセージが届いていました。内容は「先行で出された申請は特許庁から却下された」とのこと。理由は「和仁の著書の内容と同一だから」。審査官がたまたまネットで検索し、拙著の存在を知ってくれていたおかげで、危うく商標権が第三者に渡らずに済みました。もちろんわたしはすぐに申請を実施。無事、商標権をおさえることができました。あんな不安は二度としたくありません。本業にも支障が出かねません。法律面の不安はその場ですぐに解消できるよう、遠慮せずに専門家に相談すべきだと実感しました。
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