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2020年3月25日 (水)

Vol.251『割れた窓理論を組織風土改善に活かす。』

この劇的な成功を支えたのは、犯罪学者のジェームズ・ウィルソンとジョージ・ケリングが発案した「割れた窓理論」でした。割れたまま修理されていない窓のそばを通りかかった人は、だれも気にしていないし、だれも責任をとっていないと思うだろう。まもなくほかの窓も割れる。すると無法状態の雰囲気がたちまちそのビルから向かいの通りへと伝わり、ここでは何でもゆるされるという信号を発しはじめる。
都市においては、たとえば落書きや風紀の乱れなど、比較的些細な問題のすべてが「割れた窓」と等しく、より深刻な犯罪の呼び水になる。

<中略>

重罪犯罪そのものに取り組むのではなく、軽微な犯罪を取り締まることで、「犯罪がうまくいきそうだというサイン」を減らし、そのことによって、街や地下鉄に秩序の感覚が出てきます。そうすると、犯罪行動に走りにくくなり、ますます、犯罪がうまくいきそうな兆候が町や地下鉄から減ってきます。すると、ますます秩序感が増して、犯罪が減る、、、という好循環の自己強化型ループをつくることができたのです。

 

(『なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?
枝廣淳子・小田理一郎 著
ダイレクト出版 143頁より引用)

人をルールだけで縛るのは、なかなか難しいところがあります。ルールの盲点をついてグレーゾーンを追求する人が現れるのは、税金逃れをはじめ、様々なシーンで見受けられますからね。では、会社やコミュニティにおいて、メンバーが望ましい言動をするよう促すには、どうすればいいのか?その一例として、わたしが日本キャッシュフローコーチ協会において意識していることを紹介します。

この協会は全国各地で活躍する500人以上の仲間が場所の制約なく交流するため、ふだんはfacebookグループで情報交換をします。わたしたちはここを「安心安全ポジティブな場」にすることに情熱を注いでいます。一方で、よそのコミュニティでよく聞くのは「宣伝投稿が多くて興ざめする」「投稿しても誰もリアクションしてくれないので、投稿する気が失せる」「べき論の押し付けやマウントを取るような議論をふっかけられて、面倒臭い」などの声です。そのように不健康な雰囲気になってから「安心安全ポジティブな場」に持っていくのはかなり大変。そこでわたしが協会スタート段階から意識していることは、「気がかりが小さなうちに、予防策を打つ」です。例えば「宣伝投稿が気になる」ときは、スルーせずに「広告投稿のガイドライン」を言語化し、動画で配信する。「アウトプットや実践が少なく、インプット過多感がある」ときは、「自分サイズのアウトプット」を提唱する、などです。逆に「勇気を出して初めて投稿してくれた」時には、わたしが率先してコメントを入れて他の人のコメントを誘発します。気がかりも良いことも、小さなうちに手を打って、安心安全ポジティブな場をつくっていく。その積み重ねが雰囲気づくりの秘訣だと感じます。

 

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