« Vol.248『基準があるところに人は合わせようとする。』 | トップページ | Vol.249『相手の状況をイメージできる人、できない人。』 »

2019年12月25日 (水)

Vol.248『年下と年上、それぞれとの向き合い方。』

六十五歳になったサンダースに残されたものは、中古のフォード車とフライドチキンの作り方だけであった。サンダースは、すでに、白髪、白髭であったが、フライドチキンの売り込みに奔走する。1000軒のレストランをまわったこともあるという。住みなれた町をあとにして、車の中で寝泊まりしながらセールをつづける。そして、ついに成功を収め、アメリカン・ドリームのヒーローとなった。「青春」のウルマンは、青春にあこがれ、老年にも、それに手が届くといっているが、サンダースは、ただひたすら、前進することで年を忘れる。実践的である。ガムシャラに突っ走るのは老人のすることではないが、構わず、走り回って、大業を成就させた。もっとも大切なところは、六十五歳が決しておそすぎることはないという点である。新しい人生を始めるのに、サンダースにとっては、不利と思われたことが、プラスのはたらきをしている。長生きはすばらしい。第二の人生を第一の人生以上のものにする時間がある。年をとった、といって、くじけてしまうのではなく、新しい挑戦への意志を堅持するのが鍵である。

 

(『知的な老い方
外山滋比古 著
だいわ文庫 48頁より引用)

人生100年時代と言われ、60歳以降も40年近く生きる可能性が現実的になってきました。20歳から60歳までと同じ時間があるわけで、そこを楽しく充実したものにできるか否かは、60歳までの生き方で決まってくると思います。なので、今を真剣に生きながら、並行して60歳以降の生き方も視野に入れておいた方が良いと感じています。

60歳を超えた生き方において、わたしに最も影響を与えてくれたのは、堀貞一郎先生です。
彼がご健在の頃、興味深い話を聞かせてくれました。
「ふつうは『年下は励まし育てる存在で、年上は尊敬する存在』だと思われがちだけど、わたしはそうは思わない。年下こそが“尊敬する存在”だ。なぜなら、常に新しく生まれた人の方が進化しているから。そうでなければ、人類の進化はあり得ないからね。では、年上はどういう存在か。尊敬する存在ではなく、年上は“労う存在”だ。大変なことを乗り越えて叡智を引き継いでくれていることを労うのです」
また、堀先生の師匠から代々語り継がれた教えとして、こんな言葉も授かりました。
「人生の極意は、上下20歳以上、歳の離れた友達を持つことです」

今、仕事を通して、年上の人とは多くの接点がありますが、年下の人(とりわけ20歳以上若い人)との接点は積極的につくりにいかなければ、なかなか得がたいことに気づきました。

思い返せば、堀先生をはじめわたしがお手本とするような高齢の方たちは、みな若い人たちと日常的につきあっています。それは自然とそうなるのではなく、意識してそのような状況を作り出すことが大切なんだろうな、と強く感じる今日この頃です。

 

追伸、
このワニレポは月2回、メールでも無料でお届けしています。
読み逃しのないよう、こちらから登録できます。
⇒ http://wani-mc.com/mm.html

|

« Vol.248『基準があるところに人は合わせようとする。』 | トップページ | Vol.249『相手の状況をイメージできる人、できない人。』 »

今月のワニレポ(今月の一冊から)」カテゴリの記事