Vol.244『恐怖心から解放されて、納得の行動をするには?』
「自分がやっていることが、本当に正しい判断なのか、疑問に感じることがよくあります。あとで、後悔せずに済むよう、どうすればいいでしょうか?」
とは、ある経営者からの相談でした。
たとえばどんな例があるのか、を尋ねると「衝動的に教材や高額のセミナーに、必要以上に申し込む」「スケジュールが空いていると、埋めたくなる」ことがあるとのこと。
そのこと自体は悪いとは思わないので、「なぜそれが問題と感じるのですか?」と聞くと、彼は言葉を探しながら、次のように答えてくれました。
1)「衝動的に教材や高額のセミナーに申し込む」のは、「今は上手くいっているが、いつ経営が傾くかがわからず不安」なので、もっと成長しなくては、という恐怖心から行っている。なので、気合いが必要だし、正直疲れる。
2)「スケジュールが空いていると、埋めたくなる」のは、「空いていると、時間を無駄遣いしているようで、勿体ない!」「他の人はもっと有意義なことに時間を使い、さらに先に行って、引き離されてしまうのではないか」という恐怖心から行っている。なので、やはり気合いが必要だし、自分で自分を必要以上に忙しくしてしまっている気がする。
これを聞いて、かつてのわたし自身を思い出しました。27歳と、経営コンサルタントとしては若くして独立した当時のわたしは、「早く一人前にならなくては」という”恐怖心”から、自己投資も積極的に行い、時間のすき間なく予定を入れていました。はじめの数年間はそれでもいいのですが、7~8年が経ち、それなりに実力と実績を積んでいるはずなのに、その”恐怖心”は消えません。そこに違和感を感じたわたしはハッと気づきました。そこには「慣性の力」が働いていて、かつての自分には必要だったけど、今は必要ないものでは、と。かつては「欠乏感、未熟感」からくる”恐怖心”をガソリンにして走っていたけど、今は別の感情をガソリンにしてよいステージに来たのではないか、と。それは、”好奇心”です。行動する動機を「欠乏感、未熟感」などのネガティブなものから、”好奇心”のようなポジティブな感情にシフトしたところ、心の健康度がグンとアップしたのです。今、自分に必要なガソリンはどちらか、確認してみてはどうでしょうか。
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