Vol.240『ブルーオーシャンでビジネスをする秘訣とは?』
マーケティングの議論でよく言われることに「ライバルがひしめくレッドオーシャンではなく、ライバルのいないブルーオーシャンでビジネスをすべき」みたいな話があります。
言葉で言うと簡単に聞こえますが、問題はそれをどうやってやるか、だと思います。
コンサルタント業の中でも同様の議論はあって、たとえば「税理士は供給過多で価格の相場観が低いので、納得の報酬が得られない」とか「webマーケティングは、便利なツールが誕生して素人が簡単にやれるので、価格が下落している」みたいな話をよく耳にします。
その一方で、その業界の中でも高付加価値かつ高額報酬でやっている人は一定数、存在します。
わたしはコンサルタントとして独立してから20年以上経ちますが、ライバルを意識したり、価格の相場観などで悩むことがほとんどありませんでした。ただ、これは、27歳で独立した当時の未熟な頃からずっとそうなので、実力とは関係ないと思います。
なぜ価格競争に巻き込まれずに、ライバルを意識せずにマイペースでやれているのか?
その答えは、日頃わたしが口にしている、ある一点にある、と今だからこそはっきりと言えます。
それは、「顧客のお困りごとトップ3起点で発想し、アプローチしてきたから」です。
たとえば、はじめから「財務コンサルタント」とか「キャッシュフロー経営の専門家」として自分の専門性を全面に打ち出してクライアントを獲得しようと営業していたら、どうだったでしょうか?きっと、それは社長たちにとって優先順位の低いテーマなので、聞く耳をもってもらえなかったことでしょう。ところが、「会社のお金の流れが不鮮明な“ドンブリ経営”なので、先が見えない不安でストレスだ」というお困りごと起点で、それをいかに解決するかという話をしたら、すぐに聞く耳をもってもらえました。なぜなら、そのトピックが彼らにとって「自分事」だからです。そして、コンサルを実行した後に「実は御社がわたしと一緒にやっていることは“キャッシュフロー経営”と言うんですよ」と後付けで伝えると、その言葉の意味を実践を通して理解している社長たちが、周りに喧伝してくださったのです。
同じカテゴリーに属する人はたくさんいても、そのお困りごとにフォーカスしている人はほとんどいない。だから、比較対象がいないので、価格競争になりません。
そして、お困りごと起点なら、業界や規模の垣根を超えて共感されるので、市場は一気に広がる。まさにブルーオーシャンとなるのです。
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