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2018年5月25日 (金)

Vol.229『ゲームのルールが変化していないか?』

かつて日本は、それまでの考え方にとらわれていたために世界に太刀打ちできず敗者となる、という苦い経験をしています。日本は大平洋戦争時に、史上最大級の戦艦大和と武蔵を造りました。「モノづくりの力」にこだわり、磨き上げ、日本が持つ技術力を結集して莫大な労力と費用をかけて、世界に類を見ない巨大な戦艦を造ったのです。当時すでに、航空母艦や戦闘機、爆撃機など、航空戦力が勝敗の鍵を握る時代になっていたにもかかわらず、日本の造船会社は高度な技術を持っていたため、それまでの延長線上で”いいモノ”を造ったのですが、その結果はご存知の通りです。

実際、大和も武蔵も素晴らしい戦艦でしたが、米国の航空母艦と戦闘・爆撃機に徹底的にやられて、大和は表舞台に出る前に、武蔵はフィリピンまで到達してあえなく沈没してしまいました。何を言いたいのかというと、今の日本企業もいつまでも20世紀の発想、やり方にとらわれ、それを磨いていくことだけに気をとられていると、かつての大和や武蔵のように簡単に撃沈されてしまうだろう、ということです。

(『勝ち組企業の「ビジネスモデル」大全
大前研一 著
KADOKAWA P.10より引用)

まじめにコツコツと自社の強みに磨きをかける。それ自体はビジネスの発展において大切なことですが、その一方で同等以上に重要なのが、「環境の変化」に適応することです。

本書で取り上げられているようなことは戦争だけでなく、例えば「インターネットの普及」という環境の変化に乗って、ビジネスシーンにおいていくつも顕在化しています。

そして、この「環境の変化」の流れは今後も通信回線の進化やAIの普及、人口減少などによって、さらに加速していくのでしょう。それは今後10~20年のコンサル・ビジネスも同様です。たとえば、

  • 訪問型ではなく、携帯端末越しのネット面談による、場所の制約を受けないセッションがスタンダード化。
  • さらに同時翻訳の進化により、マーケットが国境を超えることが普通の光景に。
  • DVD教材の販売形式は消え、定額の会員制オンライン受講形式へ移行。
  • 多能工化が進み、お笑いやスポーツ界など異分野からのコンサル・ビジネス参入が加速。

他にも多々ありますが、このように環境が変化すると、ゲームのルールは確実に変わります。コンサル・ビジネスで言えば、今までのような「なんとなく、相性が合うから」みたいな漠然とした理由では顧客に選ばれなくなり、より一層「コンサルタント自身の価値の言語化・可視化、および表現力」が重要になるでしょう。そして、自身や世の中の動きを俯瞰で捉える力や、それをサポートするプロデューサー的な役割もさらに必要となっていくと思います。目の前のことに没頭し過ぎて、この環境の変化を見落とすことがないよう、一定のゆとりを持つようにしたい。そんな気持ちが強い今日この頃です。


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