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2016年8月25日 (木)

Vol.208『カタチのない商品を売るために不可欠なモノとは?』

商品を構成する要素は「買う前にほしいと思わせる力」と「買ったあとに買ってよかったと思わせる力」からなっており、前者を「商品コンセプト」(C)、後者を「商品パフォーマンス」(P)と定義する。このCとPがともに高くないと「売れる商品」にならない。

消費者は商品を買うという行動を挟んで前後1回ずつ、計2回評価する。1回目の評価が「欲しい」か否かで、コンセプト(C)の魅力に依存する。2回目の評価が「買ったあとに買ってよかった(満足)」か否かで、パフォーマンス(P)に依存する。このCとPがともに高くないと商品は売れ続けてはいかない。

これが「C/Pバランス理論」のもっとも基本となる部分である。

(『ヒット商品開発 MIPパワーの秘密 梅澤宣嘉 著
同文舘出版 P.92より引用)

わたしがコンサルタントとして、セミナーを作って集客を始めた頃に直面した悩みが、「まだそのノウハウを体験していない見込み客に、どうやって価値を伝えるか?」でした。

たとえば、次の提案をしたとしましょう。
「社長が知っておくべき会社のお金の話を、社員にも教えてあげるセミナーをやります。採算意識が芽生えて、社員が自ら働き出すので、社長がラクになりますよ」

これを実際に体験しているクライアントが聞けば、「そうですよね」と理解できますが、未体験の人に伝えたところで、不安が先に来るかもしれません。たとえばこのように。
「本当にそうなるの?お金の話を社員に教えたら、かえって『なぜ社長の報酬はそんなに高いのか?』『なぜあの社員の給料は自分より高いのか?』『接待交際費、高過ぎるのでは?何に使っているんだ?』と余計なことばかり突っつき始めて、煩わしいだけじゃないのか?」

この「買う前にほしいと思わせる力」が乏しかった当時のわたしは、いま思えば「来れば必ず喜んでもらえる話をするから来て!」と強引なスタンスでセミナーをしていました。

わたしに欠けていたのは「相手の言葉にならない不安や不満を言葉にする配慮」です。
そこで、冒頭のお誘いを次のように変えたら、相手の関心がグンとアップしたのです。

「社員が受け身でやる気を見せないのは、社長と違って『どう頑張ればどう報われるのか』がわからないからではないでしょうか。会社のお金の話を社員に教えてあげることで、社員は『どう頑張ればどう報われるのか』がわかるので、『ボーナスのアップ』など権利の主張がやわらぎ、『稼ぐためにどう働けばいいか』と義務を果たす意識が芽生え、社長の負担がラクになる。なので、社員にお金の話を聞かせてはどうでしょう?」

買ってよかったとなるよう品質を磨く努力はもちろん重要。その一方で、価値を伝える努力も等しく重要。その2つが両輪で実現できたとき、会社は継続的な発展を遂げるのでしょう。


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