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2015年10月10日 (土)

Vol.198『やり方の「型」のメリットとデメリット。』

拙著「コンサルタントの対話術」の中で、「成果を出すコンサルタントは、対話の『型』を持っている」ことを提唱しました。この『型』があることのメリットは、何でしょうか?

それは、営業やコンサルの現場において、「相手との相性に左右されず、常に一定以上のクオリティを発揮できる」ことです。もし成果を出せたとしても、何の『型』もなくて、それが勘やセンスによるものだったら、再現性が低くなります。相手との相性が良ければ成果が出るけど、リアクションが薄い人や苦手な相手だと、本領が発揮されず、成果が出ない。それでは、常に高いクオリティを発揮することはありませんね。

一方、勘やセンスで終わらせず、そのノウハウを『型』に落とし込んでいれば、それを部下や仲間に伝授しやすくなり、影響力をさらに広げることができます。武道の世界では、初心者は『型』に忠実に習い、上達するにつれて『型』から離れて自分らしく臨機応変なやり方に進化していきます。もし『型』がなかったとしたら、どうでしょう?有段者の技を素人が見ても、何をどう真似していいかがわからず、はじめの一歩を踏み出せないのではないでしょうか。

そこでわたしは、「ビジョナリーコーチング」や「前置きトーク」「誘い水トーク」などの『型』をつくり、再現性を高くするようにしています。

ところが、『型』が常に万能か、というと、そうでもありません。 『型』に頼りすぎて、自分の感性を研ぎ澄ますことをサボる弊害もあるようです。

例えば、拙著で紹介した『型』の1つに相手のお困りごとを引き出すマジッククエスチョンとして、「そんなに成功しているAさんなら、困っていることなんて、ないんでしょうね?」というのがあります。これを、その場の空気を考えずに型通りにやっても、うまくいきません。

それは、その前までに散々武勇伝を聞いてきた流れがあったからこそ機能するのです。

つまり、『型』には「再現性が高く、即効性がある」というメリットがある反面、「それに依存し過ぎると、感性が鈍り、本質を見落としてしまう」デメリットも兼ね備えています。

その落とし穴にはまらないよう、『型』と『感性』の両立をしていきたいと思います。


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