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2014年4月

2014年4月25日 (金)

Vol.180『良い戦略は、◯◯としても面白い!』

戦略の実行にとって大切なのは、数字よりも筋の良いストーリーです。過去を問題にしている場合であれば、数字には厳然たる事実としての迫力があります。しかし、未来のこととなると、数字はある前提をおいたうえでの予測に過ぎません。戦略は常に未来にかかわっています。だから、戦略には数字よりも筋が求められるのです。

<中略>

見える化という思考様式は戦略にとっては役に立たないどころか、ものの考え方が戦略ストーリーの本質からどんどん逸脱してしまいます。戦略にとって大切なのは、「見える化」よりも「話せる化」です。戦略をストーリーとして物語る。ここにリーダーの本質的な役割があります。

<中略>

ストーリーがないと、能力重視の経営は、「うまくやれ」「なんとかしろ」という単なる現場依存になりがちです。これでは単なる戦略不在になってしまいます。

(『ストーリーとしての競争戦略 楠木建 著
東洋経済新報社新潮新書 P.52より引用)

良い戦略は、ストーリーとしても面白い。そんなことに気づかせてくれた1冊です。
そもそも戦略という言葉の定義が人によってかなり違うと思うのですが、この機会にわたしなりの戦略の定義を言語化してみました。

戦略とは、望む期限までに目的地に到達するための道筋を示す、ユニークなシナリオ(筋書き)のこと。たとえば次のようなことを考えると、その答えがシナリオになり、戦略っぽくなります。

● 今、置かれている状況はどうで、どこに課題があって、
  なぜそれがこれまで解決されずにきたのか?

● そして、これからそれを解決する道があるとしたら、
  どんなユニークな点に着目する必要があるのか?

● そこに着目すればうまく行きそうに感じるが、それでもなお、
  うまく行かない落とし穴が潜んでいるとしたら、それは何か?

● その落とし穴にハマらずに、望む期限までに
  目的地に到達するために進むべき道はどれか?

● なぜ、あなたには、それができる正当性があるのか?

そして、そのストーリーが面白ければ、人は惹きつけられ、集まってきます。それは、1商品レベルでも、1事業レベルでも、あるいは全社レベルでも同じこと。
戦略策定は、ストーリーを描くがごとく、楽しみながらやりたいものだ、と感じました。

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2014年4月10日 (木)

Vol.180『ランニングと執筆の共通点とは?』

2ヶ月前から、パーソナルコーチをつけて、ランニングのトレーニングを始めました。「近い将来、フルマラソンに出場しよう」という目標もありますが、「生涯続けられる、身体を使った趣味」を持ちたかったのが動機でした。で、いざやってみると、そのトレーニングのプロセスが、本の執筆(もっと言えばビジネスや経営)のプロセスととても似ているのが興味深くて、ますますハマっているところです。それは、たとえば次のようなことです。

● 「4ヶ月後にフルマラソンで4時間切り」
  という目標に対して、逆算してどのタイミングで
  どんなトレーニングを用意するか、
  を計画に落とし込むことで、
  目の前のことに集中できる。
  → 本の執筆も、納期と完成原稿の
    ページ数から逆算して、
    いつ、何時間執筆にあてるのか、
    どこで編集作業をするのか、
    どこで仲間のフィードバックを得るのか、
    をスケジュール化することで、
    ペース配分がわかり、焦らず目の前の原稿に集中できる。

● ランニングで鍛えるのは2つ。
  正しいフォームで走るための筋力と、
  長く走るための心肺機能。
  まずは正しいフォームで走る筋力を
  鍛えるのが先で、その上での心肺機能の強化。
  → 本の執筆で重要なのは、コンテンツの面白さと、
    読者を飽きさせない文章力。そもそも
    コンテンツが面白い(=コンセプトが良い)ことが先で、
    その上で優れた文章力がその面白さを際立たせる。

● 走った後、1~2日の休息日を意図的に設けることが重要。
  なぜなら、トレーニングで破壊された筋肉が
  休息によって回復し、そのときに筋肉が強化されるから。
  早く結果が欲しいから、と休息なしで毎日走ることは、
  怪我を招き、かえってパフォーマンスが下がる。
  → 本の執筆も、一定時間集中して書いたら、休息が必要。
    その間に脳がリラックスした状態で断片的な考えを整理し、
    統合してくれて、生産性は高まる。
    よって休息も仕事の1つと認識してスケジュールに組み込む。

など、他にもたくさんの共通点が見出せます。まったく異分野の中に共通点が見出せると、そこには“気づき”が生まれ、脳のシナプスがつながっていくような感覚を覚えます。
その連鎖が意外性や独自の着眼点を鍛えてくれるんじゃないかな、って感じる今日この頃です。

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