« 今月の本棚 【2013年12月】 | トップページ | Vol.177『相手が動くための、伝えるベストタイミングとは?』 »

2014年1月10日 (金)

Vol.177『人に気持ちよく賛同されるアプローチとは?』

社長や院長、あるいは上司が、部下に対して指示や提案をしたときに、2パターンの反応があると思います。1つは「全員が賛成する提案」、もう1つは「賛否が分かれる提案」です。「賛否が分かれる提案」とは、たとえば「始業30分前には出社して、9時には準備万端でスタートできるようにしよう」というようなものです。なぜこれに反対する人がいるかというと、そこになんらかの負担や犠牲(この場合、睡眠時間が減る等)を感じるからですね。

では、「全員が賛成する提案」とは何かというと、「それが実現したら、誰にとっても喜ばしい」と感じさせる提案です。それは入口は抽象度を高く(=具体度を低く)入り、その次に具体度を高くアプローチするのがコツです。

一例を紹介しましょう。ある歯科医院で、院長が全体会議の場で、「そこにいるだけで元気が湧いてきて、気分よく働ける”安心・安全・ポジティブな場”をつくろうよ」と全スタッフに提案しました。これは、抽象度が高いですね。そして、誰にとっても喜ばしいことなので、もちろん誰もが賛成します。そこで院長が続けます。

「安心・安全・ポジティブな場とは何かというと、『どんなアイデアを言っても否定されず、受け止めてもらえる、明るさに満ち溢れた場』ですね。その実現のためには、わたしたちがやれることは、3つある。それは、”表情”・”言葉”・”態度”を安心・安全・ポジティブなものにすることです」 ここまでスタッフがうなずいて聞いているのを確認して、院長は続けます。

「まず表情はどうだったらいいかな?そう、”笑顔”だね。笑顔が患者さんの心に与える影響は大きいよね。もちろん、一緒に働く同僚だって気分がよくなるだろう。

次に言葉。これは、”肯定語”を使うということだね。その反対は否定語で、『でも、そうは言っても、無理、できない』という言葉です。この代わりに、『はい、いいね、やってみます、面白い』などの肯定語をできるだけ使ってみようと意識してみよう。

そして、態度。それは、”クイックレスポンス”です。何か呼びかけられたら、すぐに返事をして即反応されたら、患者さんはうれしいし、院内なら上司はうれしいよね。そんなことを当り前にやれるスタッフが働く医院なら、そこには”安心・安全・ポジティブな場”が生まれ、そこには同じ”安心・安全・ポジティブ”なエネルギーを持つ患者さんやスタッフが引き寄せられると思うんだ。ぜひ、これを今日からわたしも含め全員でやっていきたいと思う。いいかな?」

具体度の高い各論から入るのではなく、抽象度の高い理想から入る。お試しあれ!

|

« 今月の本棚 【2013年12月】 | トップページ | Vol.177『相手が動くための、伝えるベストタイミングとは?』 »

今月のワニレポ(今月の気づき)」カテゴリの記事