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2013年7月25日 (木)

Vol.171『相手に伝えるために、”話す内容”以前に必要なこと。』

人は言葉以上に、からだから発せられる情報を無意識にキャッチしています。
話をする中で、その人を支えている生命エネルギーを見ているわけです。

例えば、就職や何かの採用試験でしたら面接官は、仕事のプレッシャーがかかった時に押し潰されない強さがあるか、あるいはどれだけ踏ん張りの利く人間なのか、そういったものを判断しようとしている。
それが端的に分かるのが、声の勢いであり、息のスピードです。息が強いということは、活力がある証拠だと受け止められます。

からだ全体から発せられるエネルギーというのは、呼吸力によって支えられている。
逆に言えば、エネルギーの排気量は呼吸の強さで量られるのです。かといってむやみに大きな声で、熱く自分の考え方を語ればいいというものでもないでしょう。

(『呼吸入門 齋藤孝 著
日経BP社 P.33より引用)

経営コンサルティング会社を起業して15年目になり、同業者であるコンサルタントやセミナー講師を育成する機会が増えてきました。その中で、「内容はいいことを言っているのに、声が聞き取りにくくて損をしているなあ」と感じる人を時々見かけます。
具体的には、しゃべり方が、
①早口過ぎる、②語尾が小さくゴニョゴニョした感じに尻すぼみになる、③滑舌が悪い、のいずれかにより、一度で正確に聞き取れないのです。

これは実は、思った以上に深刻な問題なんです。
聞き手も、初めのうちは「えっ?すみません、もう一度」と促せますが、何度も「えっ?」とは言いにくい。しかし、そのまま聞き流すと、話の脈絡がわからなくなる。
その結果、聞き手はストレスを抱えてイライラしてくる。
よほど自分にとって大事な話ならそれでも聞き直しますが、そうでなければ「まあ、よくわからないけど、いいや」となり、話がスルーされてしまいます。
さらには、(この人に頼るのはよそう)となり、それが営業段階であったならば、見込み客を失うことにもつながります。そしてそれは、本当はその人のサービスを必要としていた相手にとっても不幸なことです。

そんなこともあり、わたしはそういう人たちには「しゃべりを録音して後で聞いてみること」と同時に、滑舌に改善の余地がある人には「1語1語をパッ!パッ!パッ!と息を発するようにしゃべる」ことを提案しています。
せっかくいいことをしゃべっているのに、それが伝わっていないことほど、お互いにとって不幸なことはありません。心当たりのある方、一度トライしてみてくださいね。

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