« 今月の本棚 【2012年10月】 | トップページ | Vol.163『1つのことに集中する環境づくり。』 »

2012年11月10日 (土)

Vol.163『持たない者の強さとは?』

先日、ベトナムの現地社長や現地で事業展開する日本人社長向けに、視察を兼ねて講演をおこなってきました。今回、いくつもの発見があったのですが、そのうちの1つをお伝えします。
それは、「韓国資本と日本資本の踏み込み方の、大いなる差」でした。

また、ベトナム在住の日本人は1万人に対して、韓国人はなんと10万人もいるとのこと。
彼らは「チャンスがありそうならとにかく出て、やってみる」というスタンスのようです。

例えば、韓国資本のスーパー“ロッテマート”は、1号店を3年前に出店したあと、2号店はベトナム側の許可が下りないうちに強引に出店。(ちなみに、日本のファミマは独自進出が許されず、ベトナム資本とパートナー契約をしてこの1年で40店舗ほど展開)

いろいろと裏工作があったのかもしれませんが、撤退のリスクを覚悟で乗り出す韓国人の勇気は素直にすごいと感じました。元々の国民気質の違いもあるのでしょうが、その背景には、「自国内マーケットだけでは限界がある」という環境が、背中を後押しするのでしょう。

街を歩いていても、あちこちでサムソンのロゴを見るにつけて、家電業界で日本メーカーが国内市場だけでもそこそこやっていけることから海外展開に出遅れたのを尻目に、サムソンがアジアマーケットで飛躍しているのは、その縮図だと感じます。
韓国の人口は日本の半分以下で、市場が小さく外に進出しなければならない環境は、それだけ見れば弱点かもしれません。でも、大局的に見れば「持たざる者の強さ」、背水の陣の覚悟で海外進出することになり、大いなる発展の要因でもあったのでしょう。

国家単位の大げさな話ではないにしても、わたしたちのビジネスにおいても、安定した市場や見込み客、売れ筋商品を持つことで、新しいチャレンジをしなくなることがあります。
そこには「持つ者の弱さ」が潜んでいて、長期的には停滞をもたらす原因にもなりかねません。それを忘れず、「持つ強さ」と「持たない強さ」のバランスを保っていきたいと思いました。

|

« 今月の本棚 【2012年10月】 | トップページ | Vol.163『1つのことに集中する環境づくり。』 »

今月のワニレポ(今月の気づき)」カテゴリの記事