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2012年11月

2012年11月25日 (日)

Vol.163『1つのことに集中する環境づくり。』

時間の細切れ化が進むと、どういう問題があるのか?今後ますます仕事の負担が重くなり、時間に追われるようになると、どのような影響が生じるのか?

あまりに多忙な日々を送るようになると、1つのものごとに集中して取り組むことが難しくなり、じっくり観察して学習する能力がそこなわれる。また、仕事の世界に気まぐれや遊びの要素が入り込む余地も奪われてしまう。

時間に追われるようになると、真っ先に失われるのは、ものごとに集中して取り組む時間だ。2025年のジルは、日々のスケジュールがあまりに慌ただしく、なんらかの技能に磨きをかけて専門分野をつくる時間や機会を確保できず、専門技能の習得に必要な集中力を保つことも難しい。

(『ワーク・シフト リンダ・グラットン 著
プレジデント社 P.78より引用)

独立当初の14年前、「オフィスでデスクワークしているとき、メールを頻繁にチェックする」「気まぐれにメルマガを読み流し、いつの間にかネットサーフィンしている」というように気が散った行動をなんとかしようと試行錯誤したことを思い出します。

そして今はiPhoneやiPadのようにあの頃以上に便利なツールも増え、ネット環境も整備。また情報ソースも莫大に増えたこともあって、「気が散る」にはこれ以上ない環境に!
より一層、1つのことをじっくり集中して思考することが簡単じゃなくなってきました。

一方で、わたしはこの10年でセミナーや講演、本の出版など人前で表現する機会は格段に増えました。そのため、セミナーのコンテンツをつくる、執筆する等、じっくり深堀りして思考する、まとまった時間は年々必要になってきています。

その矛盾、どう解決したらよいのでしょうか? がんばって集中してみる? パソコンの電源を落とす? 場当たり的な工夫をしてみたものの、も解決には至りませんでした。そこでわたしがとった手は、「1つに集中できる“環境”を1カ月の中に計画的につくる」です。例えば、
1.新幹線での名古屋—東京間の1時間半で、レポートの執筆。
2.夕食後の1時間半、近くのカフェでコーヒーを飲みながら
  セミナーコンテンツづくり。
3.パートナーとの定例ミーティングで、ホテルのラウンジで
  最重要テーマについて半日かけて意見交換。

90分を単位として1つのことじっくり考え抜くと、かなり深堀りして思考できます。
それも、すべての資料が揃った職場でやるのではなく、持ち運んだもの以外何も無い環境でやるからこそ、1つに集中できる。 集中するには環境の力がますます大切になってきました。

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2012年11月10日 (土)

Vol.163『持たない者の強さとは?』

先日、ベトナムの現地社長や現地で事業展開する日本人社長向けに、視察を兼ねて講演をおこなってきました。今回、いくつもの発見があったのですが、そのうちの1つをお伝えします。
それは、「韓国資本と日本資本の踏み込み方の、大いなる差」でした。

また、ベトナム在住の日本人は1万人に対して、韓国人はなんと10万人もいるとのこと。
彼らは「チャンスがありそうならとにかく出て、やってみる」というスタンスのようです。

例えば、韓国資本のスーパー“ロッテマート”は、1号店を3年前に出店したあと、2号店はベトナム側の許可が下りないうちに強引に出店。(ちなみに、日本のファミマは独自進出が許されず、ベトナム資本とパートナー契約をしてこの1年で40店舗ほど展開)

いろいろと裏工作があったのかもしれませんが、撤退のリスクを覚悟で乗り出す韓国人の勇気は素直にすごいと感じました。元々の国民気質の違いもあるのでしょうが、その背景には、「自国内マーケットだけでは限界がある」という環境が、背中を後押しするのでしょう。

街を歩いていても、あちこちでサムソンのロゴを見るにつけて、家電業界で日本メーカーが国内市場だけでもそこそこやっていけることから海外展開に出遅れたのを尻目に、サムソンがアジアマーケットで飛躍しているのは、その縮図だと感じます。
韓国の人口は日本の半分以下で、市場が小さく外に進出しなければならない環境は、それだけ見れば弱点かもしれません。でも、大局的に見れば「持たざる者の強さ」、背水の陣の覚悟で海外進出することになり、大いなる発展の要因でもあったのでしょう。

国家単位の大げさな話ではないにしても、わたしたちのビジネスにおいても、安定した市場や見込み客、売れ筋商品を持つことで、新しいチャレンジをしなくなることがあります。
そこには「持つ者の弱さ」が潜んでいて、長期的には停滞をもたらす原因にもなりかねません。それを忘れず、「持つ強さ」と「持たない強さ」のバランスを保っていきたいと思いました。

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2012年11月 5日 (月)

今月の本棚 【2012年10月】

1)正直な女が幸せになる!
  穴口恵子 著/廣済堂出版
http://tinyurl.com/a292wnv

2)トラブルを防ぐ!パート・アルバイト雇用の法律
  小岩広宣 山野陽子 著/同文館出版
http://tinyurl.com/ba9b63r

えてして法律絡みの本は小難しくなりがちだが、著者の軽快さとわかりやすさで、すらすら読めた。とりわけ、経営者と社員の両方の立場での心情がきちんと言語化されていて、共感しながら読み進めらるのがいい。

3)情報をさばく技術
  木山泰嗣 著/日本実業出版社
http://tinyurl.com/b5sb4jv

4)ポジショニング戦略
  アル・ライズ ジャック・トラウト著/海と月社
http://tinyurl.com/be8pr5j

商品者の頭の中にどうポジションを確立するか、それが重要。読むたびにアイデアがわき出る、お勧めの良書。

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