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2012年6月25日 (月)

Vol.158『自分の中に潜む、“市場性があるもの”とは?』

「複合能力で市場性を獲得できるか?」ここで、市場性というのは、じつは複合能力で評価される、ということに気づいてください。わたしは、金融・会計のほんとうの専門家に比べ、査読論文を書かせたら比べものにならないくらい、ダメなものしか書けません。あるいは、アナリスト・コンサルタントとして超一流だったかというと、マッキンゼーやJPモルガンを長年クビにならない程度には仕事をしていましたが、それ以上でもそれ以下でもありませんでした。

しかし、それまでの仕事ではあまり生かされてはこなかったけれど、じつは市場性があったものがありました。それは、「概念的なものを言語化する能力」でした。
その背景には、幼少期からバカみたいな量の本を読んでおり、いろいろな雑学的な知識やフレームワーク、ボキャブラリーを整えていたことがあったようです。そのため、なにか思いついたことを比喩を使って説明したり、人がもやもやと考えていることをフレームに落としたり、ステップにしたりすることがまったく苦ではありませんでした。

(『「有名人になる」ということ 勝間和代 著
ディスカヴァー携書 P.75より引用)

「和仁さんの専門分野は何ですか?」と尋ねられると、これまでは「ビジョン構築」や「キャッシュフロー経営」「ガラス張り経営」といったマネジメント分野です、と答えてきました。しかし、これは必ずしも冒頭で紹介した勝間さんの本で言うところの「市場性があるもの」とは一致していないことを最近つくづく実感しています。

では、自分にとって「市場性があるもの」とは、いったい何か?最近、ようやくわかってきたのは、「信頼関係を構築する”聞く”能力」でした。セミナー講師が信頼されるには、しゃべりが上手くなければなりません。ところが、コンサルタントはセミナー講師とは似て非なるもので、しゃべり上手でなくても、一目おかれることは可能です。なぜなら、コンサルティングは双方向な会話のキャッチボールだからです。むしろ、クライアントが見落としていた盲点に気づかせたり、誰にも聞かれたことがない質問をしたときに、「ハッ!」と驚きとひらめきが生まれて、感謝され、信頼関係が構築されていきます。

そんな経験をコンサル現場で重ねるうちに、わたしは「そうか、わたしがやっている“聞く”という行為は、一見受け身的に見えるけど、実は能動的な行為なんだ!」と気づきました。なぜなら、(尋ねる意味の)”聞く”という行為は、「着眼点を質問にのせて届けること」だからです。それに気づいてから、聞き方について人にアドバイスすることも増え、その活用範囲はコンサルにとどまらず、カウンセリング、営業、ミーティング、部下面談など、その広さを感じています。あなたの「市場性があるもの」、何でしょうか?

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