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2012年1月10日 (火)

Vol.153『「何度言っても変わらない!」真の理由は?』

社員にとってメリットがある指示をしているのに、ちっとも変わらないことがあります。
たとえば、「残業せずに早く帰りなさい」という指示。ダラダラ長くやるより、段取りよく集中してやることで、会社としては必要以上の残業代を軽減できます。
一方、社員にとっても、早く帰ってゆっくり休んだり、遊びにいったり、家族との時間を過ごせるなど、メリットがある指示のはず。それなのに、なぜか行動に移されない。
そんなケースは多くの会社でみられます。 そこで、ある会社で現場の社員たちに実際のところをヒアリングしてみたところ、次のような本音が隠れていました。

1)「早く終わると面倒なことが待っている
   (他のことをやらされる)のではないか?」
2)「本当に早く帰ると、『自分だけ先に帰って冷たいヤツ』と
   陰口を言われるのではないか?」
3)「もし早く仕上げると、次から会社の要求基準が引き上がって、
   ますます大変になるのではないか?」

いずれも、言われてみれば納得の疑問です。しかしながら、それを上司や社長にストレートに言える人はいませんでした。いずれもネガティブな疑問なので、自分の評価が下がることを恐れるからです。このときは、第三者の私が「何を言っても否定しない、説得しない」という安心領域をつくった上でヒアリングしたから出てきた本音でした。
その会社では、専務が翌日全体ミーティングを開き、「早く帰ることを会社が推奨する意図と、気兼ねは不要である理由」「早く帰れる人は努力している証であり陰口は論外」「早く仕上がって、仮に会社の要求基準が上がるときは、休みやボーナスが増えるなど社員への還元も伴うこと」の確認をしました。さらに、その日から18時に5分間の夕礼を行い、残りの作業量を全員で共有したところ、それまでより1時間以上、残業が減りはじめました。

「何度言っても変わらない」とき、その本当の理由がどこにあるか、を知っておくことは、効果のある対策を打つ上でとても大切なことだと再認識しました。

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