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2011年8月25日 (木)

Vol.148『あとになって振り返れば、意味がわかる。』

アメリカの未来学者バックミンスター・フラーの研究でミツバチの面白い話があります。
ミツバチが花に向かって飛んでいきます。その理由について、多くの人は「そこに蜜があるから」と答えるでしょう。大正解です。ミツバチも自分が食べたい蜜があるから飛んで行くのでしょう。
けれど、ミツバチが花に向かっていく、本当の目的「トゥルー•パーパス(true purpose)」は花の受粉をすることなんです。受粉によってこの地球の生態系が存続しています。小さなミツバチはそんな大きな役割をしているなんて知らなくていいのです。自分が欲しいから蜜を集める、気持ちよく花から花へ移っている間に、本来の目的「受粉」を果たしているのです。
わたしたち人間も、本当の目的や使命は考えなくても、自分の欲するところを満たして、愉しく生きていれば、自然と「トゥルー•パーパス(true purpose)」を果たしているのではないでしょうか。

(『世界でいちばん自分を愛して中野裕弓
日本文芸社 P.59より引用)

「やりたいことが見えない」「目指すものが見つからない」ということがストレスになり、自信喪失になったり、人と比べたりするのは、多くの人が経験したことがあるのではないでしょうか。「場当たり的に生きていても仕方がないのでは」「誰の役にも立っていないのでは」と感じたときは、「あとになって振り返れば、意味がわかる」という視点を持つといいかもしれません。それには、そう思わせてくれる人たちとの出会いが力になります。

わたしが最近出会った人の中に、かつて出版や企画の仕事を何十年もした後に、突然50歳で聞香を習い始めてその道の先生になった方がいました。また、海外でヘッドハンターやコンサルティングの仕事を長年経験した後に、突然着物の着付けを習い始めて、着物を自己表現ツールとして仕事や生活に活かす提案をするライフスタイルコンサルタントの方も。

一見、まったく畑違いな分野への転身に、「恐怖や違和感、戸惑いはなかったのか?」と疑問が湧いて、彼らに質問をしました。もちろん、勇気がいったそうです。そしてお話を聞くうちに、彼らは過去の経験と今やっていることを、「結果的に」融合させていたことに気がつきました。つまりはじめから、後半のビジネスにつながることをわかってやっていたわけではない。なのに、前半のビジネス経験が、今、ビジネスパーソンと伝統文化を結びつける橋渡し役を担うことにちゃんと活かされていました。彼らの話を聞いていると、何一つ無駄がなく「人生、うまくできているな~」と思わずにいられません。そしてそのきっかけは、ちゃんとやってくる。大切なのは、それに気づくよう、自分の欲することに耳を傾けて、アンテナの感度を磨いておくことなのではないかと感じる今日この頃です。

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