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2011年7月25日 (月)

Vol.147『ひらめきを楽しむ状態づくりのコツ。』

私は、頭の中をロジカルに整理整頓すると、課題を解決するまでの道のりが見えすぎてしまうと感じるのです。そうなると、もうわくわくできなくなり、発想を広げることもできません(これは人によって違うと思うのですが、私はそうです)。私の人生の目的は、高い成果を上げることではないようです。わくわくしながら、自分も知らなかった自分の一面を発見したり、課題解決の方法を生み出したりすることが楽しいのです。

だから私は、あえて頭の中を、おもちゃ箱のような状態にしておくのかもしれません。その結果、怪獣のおもちゃを取ろうとしたのに、トランプを取り出してしまうようなこともあります。でもこんな時も、「取り出したものでじっくり遊んでみよう」と考えます。
<中略>収録の直前まで、何を話すか決めていないのですが、スタジオで一人っきりになると、何かが脳内でヒートして、頭が猛スピードで回転します。そして、確かに知っていたり、経験したことだけど、それまですっかり忘れていたといったエピソードが出てきたり、いい例え話が浮かんだりして、言葉がどんどん生まれます。

(『仕事で成長し続ける52の法則和田裕美
日経BP社 P.57より引用)

仕事の楽しみ方は、時間と経験の積み重ねに応じて変わっていくことを、最近感じます。
わたし自身、サラリーマン時代や独立して10年未満の間は、「目標を具体的に決めて、そこから逆算してそれを達成すること」に喜びを感じていました。
それが、あるときから「何か違うな~」と微妙に感じ始めている自分に気づいたのです。
今思えば、それは「先が読めてしまうことがモノ足らなくなってきた」のでしょう。

ある程度の経験を積み重ねると、「なんとでもなる」という自信がつくと同時に、「どうなっちゃうんだろう!?」という“不確かさからくる刺激”が薄れてきます。
それがやがて予定調和のルーチン業務に代わり、刺激の少ない日常となっていきます。

もともと農学部から経営コンサルの世界に飛び込んだわたしは、劣等感が人一倍強かったため、手堅くゴールに到達するアプローチを選んできました。人との約束を破ったり、期待を下回る仕事をして信用を失う“恐怖”を克服したいというのも大きな要因だったのでしょう。
その点、ゴールを具体的に描いて、逆算してブレイクダウンしていけば、やるべきことが明確になり、スケジュールにも組み込みやすいし、なにより「安心感」が得られます。
しかし、それはビジネスパーソンとしては「第一段階」のアプローチで、そろそろ「第二段階」のアプローチに移ってもよいのかも知れません。それは「確かさと不確かさのバランス」を楽しむマネジメント。不確かさの刺激がもたらすひらめきを楽しみたいと思います。

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