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2011年2月

2011年2月 2日 (水)

Vol.142『頭を使うときは、手も使う。』

ノートを開いた。

「考えるときは頭のなかだけで考えてはいけない。必ず手も一緒に動かすことだ」

そう教えてくれたのは、大学受験のときに僕に小論文の書き方を教えてくれた地理の先生だ。先生は左翼の闘士だった。頭のなかでは思考が流れていってしまうが、ノートの上に書き連ねていくと、イメージが蓄積し、発想の劇場が生まれる。

(『「社会を変える」を仕事にする
駒崎弘樹英治出版 P.144より引用)

すぐに答えは出ないので、じっくりと練り上げて考えたい案件、いくつ持っていますか?
人それぞれ許容量みたいなものがあって、それを越えるとちょっとしたパニックになることもあります。頭の中をそのことが占領して、新しい視点から見られなくなったり。
わたしの場合、重たい案件が3つ以上になると、たちまち頭の中をそれらに占領されてしまいます。あるとき、自分が堂々巡りをしているなと気づき、そのことを考えている時間を記録してみました。すると、その時間の長さにびっくり!
移動中やちょっとした空き時間はもちろんのこと、オフや家族と一緒に食事をしたり、ドライブしているときでも頭の中をその案件が駆け巡っていたので、予想をはるかに上回る時間を堂々巡りに費やしていたのです。

それが建設的に解決に向かって積み上がっていっているなら、まだマシ。
でも実際は、輪の中を走り続けるハツカネズミのように、同じ考えをグルグルなぞっていただけ。そして疲れて考えるのを止め、しばらくすると、また再びイチから繰り返す。
そんな堂々巡りを繰り返して時間を垂れ流していることを知ったとき、「こんな堂々巡りで時間とエネルギーをすり減らすのは、もうイヤだ!」と思いました。

その日以来、わたしは考えごとをするときは、ノートを目の前に開くようになりました。
そして、まずそのテーマを書いて、その時点で思いついていることをマインドマップ形式で一気に書きなぐります。そして、とりあえずネタが尽きたところで、一晩放置。そして翌日、再び思考をスタート。すると、すでに書いてある言葉がトリガー(引き金)となり、つけ足したり、手直しする形で考えが進んでいきます。親しい友人とお酒を飲みながら話をしていると、「オレって今、いいことしゃべっているよな」と思うモードに入ることがありますよね。それに近い状態に入れるわけです。ノートがフィードバックする友達の役割を果たしているのでしょう。行き詰ったり、堂々巡りしてきたと思ったときには、試してみてくださいね。

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Vol.142『飛躍するコンサルと停滞するコンサルの違いは?』

先日、コンサル仲間との会話の中で、「飛躍するコンサルタントとイマイチ停滞しているコンサルタントの違いって、何だろう?」という話題になりました。
誰だってみな、熱心で一生懸命。経験量もさほど違わない。なのに、発言の深みや顧客の支持の度合いが大きく違う。その違いをもたらす要素をつきとめることができれば、コンサルタントに限らず、世のビジネスパーソンの能力アップのヒントになるに違いない!

はじめは、「才能の違いか?」とも思いました。たしかにそれはあるかもしれない。
でも、それを言ったら身も蓋もないし、第一それをどこの時点で判断すればいいのか?
もっと客観的に判別できる要素はないものだろうか?

そこで、身近な知人にとどまらず、世に出て活躍しているビジネスパーソンの共通項を探してみました。すると、ありました!1つ共通項が。
それは、現場経験で学んだことを「発信する場」を持っていること。

発信するとは、自分の考え方を他人の目にさらすということ。
その人独自の視点による体系立てた理論やノウハウを持ち、それを発信し続けている人は、そうでない人と比べて、飛躍し成長する度合があきらかに高いようです。

発信すると、周りからフィードバックを受けます。その範囲が身内だけであれば、賛同的なものが多いでしょう。しかしその範囲が広がるほどに、否定的なフィードバックも受けるようになります。それが、自身の理論やノウハウを客観的に見直して、さらにバージョンアップするきっかけになります。仮に、それが改善にはつながらない単なる感想であっても、それが励みとなって、さらに深く考え、改善・工夫をしようという動機も生まれます。
ここでポイントは、自分ひとりの「自家発電」で成長し続けるのは大変だということ。
世の中に発信することで、他人の力を借りて成長させていただける。それに気づいた人は、どんどん発信し、成長を加速させているようです。そしてこれは、コンサルタントに限らず、あらゆるビジネスパーソンにあてはまることに気づきました。
あなたは、どんな「発信する場」を持っていますか?

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今月の本棚 【2011年1月】

1)ヒトゲノムを解読した男
  Jクレイグ・ベンター 著/化学同人

2)涙を幸せに変える24の物語
  中山和義 著/フォレスト出版

3)習慣力
  今村暁 著/角川書店

4)はじめて考えるときのように
  野矢茂樹 著/PHP研究所

5)ベーシックインカム
  ゲッツ・W・ヴェルナー 著/現代書館

6)金融崩壊後の世界
  安部芳裕 佐々木重人 著/文芸社

7)社会起業家スタートブック
  百世瑛衣乎 著/亜紀書房

8)20代で人生の年収は9割決まる
  土井英司 著/大和書房

9)ソフトバンク新30年ビジョン
  ソフトバンク新30年ビジョン制作委員会 編/ソフトバンククリエイティブ

人生を30年で考えて行き詰ったら、300年先まで考える。
その壮大な思考のストレッチが、30年先をリアルにしてくれる。

10)イシューからはじめよ
  安宅和人 著/英治出版

まず、何に答えを出すべきか、を見極める。フレームワークや
論理的思考力が生きてくるのは、そのあとの話。

11)U理論
 C・オットーシャーマー 著/英治出版

自分との対話、グループでの対話における本質的な
あり方に気づかせてくれる。

12)プロレス至近距離の真実
   ミスター高橋 著/講談社

現場に身をおいた人の話にはリアリティと説得力がある。

13)流血の魔術最強の演技
  ミスター高橋 著/講談社

ウソの中で生きることの限界をいち早く知った
カミングアウト本の走り。

14)プロレスで生きる。
  武藤敬司 著/エンターブレイン

試合の中身だけではなく、戦う理由づけ、設定を大切にする。
これは、ビジネス全般に通じる肝では。

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