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2010年12月 2日 (木)

Vol.140『「やり方」の前に、「やれそうな手応え」を持つ。』

人は成功者のいまの姿だけを見がちである。彼らの長年の努力、失敗、欲求不満、そしてこれまでに遭遇し、克服してきた多くの困難は目に入らない。前途に目標が見えれば、人はつねに、それに近づこうと努力する。だから、君が自分に定める目標は決定的な重要性をもつ。このつぎに君が親父のことを考えてみる気になって、その後を継ぐのは荷が勝ちすぎると思ったら、君は親父よりもかなり有利な出発点に立っていることを思い出して欲しい。どんな点でそう言えるか?ひとつは君の学業成績。これまでのところ、君の学力レベルは私よりも高い。社会経験。君の年齢では、私は自分の小さな町をほとんど離れたことがなく、大都市やその複雑さについては何も知らなかった。君の両親、お母さんと私は、君が数少ないよい人生へと進むよう手助けすることができる。私の両親は、私が君の年齢のときには、二人とも65歳で、愛情深く優しかったが、事業経営や、私たちが生きている社会の環境については、何も知らなかった。君は高校で、級長のひとりに選ばれる名誉を得た。バスケットボールの第二チームの主将だった。三回の膝の手術にもめげず、三年間フットボールを続けた。高校の軍事教練隊の隊長でもあった。君には指導者としての資質がそろっている。それは誰の目にも明らかである。考えてごらん。君は私が君の年齢でしたことよりもはるかに多くのことを成し遂げている。この先それが変わるというのか?

(『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』
キングスレイ・ウォード 著 
新潮文庫 P.43より引用)

私が新しいチャレンジを行うときには、それを既にやり遂げた人を見つけ、ロールモデル(お手本)として力を借りるようにしています。その人のスケールが大きいと、ときにその偉大さのプレッシャーに押しつぶされそうになることもあります。「僕には、とてもじゃないけど、そんな大それたことはできない」とあきらめ感が先に出てしまうことも。
そんなときには、時間軸を過去にさかのぼってみると、違った見方ができます。
その分野のロールモデルに設定した人に、それに着手した経緯、そのときの周りの環境、心境の変化、それに本気で取り組み始めた理由、もっとも大変だったことなどを聞いていく。

そうやって話を1時間ほど聞いていくと、具体的にどうやってことを進めていくと、形が出来上がっていくのかのイメージが持てます。それはすなわち、「自分でもやれそうな気になる」ことであり、セルフイメージを引き上げる行為です。
私は以前は、すぐに「やり方」にばかりフォーカスしていました。でもそれだと途中で途方もない道のりに絶望してしまうこともあります。だからこそ、「やり方」の前に「やれそうな気になる」までセルフイメージを引き上げることが大切だと気づきました。それは、「うまく行った人に、そこまでの道のりを時間軸をさかのぼって教えてもらう」こと。やれそうな手応えを抱きながら、やり方を研究する。その順番を間違えないようにしたいものです。

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