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2010年3月

2010年3月 2日 (火)

Vol.131『“人の要求に応えるストレス”をなくす方法』

相手の要求をまともに受け止め過ぎて、疲弊したことはありませんか?
「せっかく頼りにしてくれたんだから、期待に応えなければ」
「でも本当は忙しいから断りたいんだけど、断るとカドが立つし…」
そんな葛藤をした経験、一度や二度はあるのではないでしょうか。もちろん憧れの人や尊敬する人からの依頼で、まったくストレスなく協力したい場合もありますから、それは別の話です。しかし以前、こんな経営者がいました。
彼は複数の会に所属し、「期待に応えなければ」という義務感から周りの要求を言われるままに何でも承諾して、どんどん自分の大切な時間を削り、大切な家族との会話がなくなり、社員と接する時間もなくなり、挙句は会社も家族も崩壊してしまった・・。わたしはその話を聞いたとき、いったい誰のための人生なのかと思わずにいられませんでした。

わたしが大学時代から続けている少林寺拳法では「相手の攻撃をそのまま受け止めず、自分が安定した体勢をつくった上で小さな力で投げ飛ばす」のですが、まさにここに、人の要求に応えるストレスをなくす秘訣があると気づきました。

つまり、相手の要求を全面的に正面から受け止めるのではなく、「どういう条件なら無理なく、気持ちよく応えられるか?」を自分に問いかけてから返事をするのです。
するとたとえば、「新しいプロジェクトの責任者を(あなたに)やってほしいんだけど、お願いできる?」という依頼者に対する応え方が、次のように違ってきます。

(正直なあなた) 「忙しいのでお断りします」 ※ちょっとカドが立つかも。
(人のいいあなた)「はい、わかりました…」  ※ますます時間がなくなっていく
(要領いいあなた)「その分野は専門外なので責任者としてはご期待に
            応えられないと思うのですが、その中の▲▲の部分に
           ついてはお力になれそうなので、補助者としてなら
           関われそうですが、いかがですか?」
要領よく、自分が無理なくできることを伝えているので、それを良しとするか否かは依頼者側に任せてしまえます。つまり、こちらがYES、NOの結論を出す必要がないのでストレスがないのです。自分はどうしたいのか。ちゃんと内なる本音に耳を傾けたいものです。

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Vol.131『時間とお金、どちらを優先するか?』

子どものときは、お金よりも時間を多く持っているだろう。だから、手間がかかっても無料のMP3ファイルの交換をするしかない(でも違法だ)。かつてスティーブ・ジョブズは次のように指摘した。P2Pのサービスで音楽をダウンロードすれば、問題のあるファイルフォーマットを扱うことになりやすい。アルバム情報がなかったり、目当てでない歌がダウンロードされたり、音質が悪かったりする可能性がある。お金を払わないために時間をかけることは、「最低賃金以下で働いていること」を意味するのだ、と。それでも、時間がたくさんあってお金がなければ、それは合理的行動になる。そういう人にとってタダは正当な価格なのだ。だが、年をとって時間とお金の関係が逆になると、正規のダウンロードにかかる99セントはたいした金額に思えなくなる。そうすると、フリーミアムの世界において、お金を払う顧客になるのだ。

『フリー <無料>からお金を生み出す新戦略』 クリス・アンダーソン 著
致知出版社 P.92より引用

かつて、「1円玉が落ちていても拾ってはいけない。それを立ち止まって拾う時間分、働いたほうがお金になるからだ」というような話を聞いたことがあります。極論ですし、それが倫理的観点からどうかは別として、経済合理性だけで見れば、そういう発想もあると思います。この場合、時間とお金、どちらを優先するかという議論になっています。
冒頭に紹介したトピックも同様で、お金と時間をどれだけ持っているかによって、判断が違ってきます。

たとえばトイレットペーパーの買い置きを切らしたことに気づいたときに、近所のスーパーやコンビニではなく、わざわざ遠くの混雑している格安ドラッグストアまで買いに行くのも同じ行動原理です。
さらには、「毎週火曜日はWポイントデー」などと謳われると、火曜日まではポケットティッシュで代用して我慢する人もいます。そのポイント数の金額換算が、100円の購入に対して3円だったとすると、「たかだか3円得するために、不便な生活をするのが果たしてトクなのか?」と、わたしはいささか首をかしげたくなりました。
わたしの考えは、 【ポイント3円分トク】<【数日間の不便さの解消】 だからです。

しかし、その人には「ポイントが貯まることの喜び、達成感」という心の充足がありました。だとすると公式は【心の充足+ポイント3円分トク】>【数日間の不便さの解消】となります。心の充足という観点は、ある意味、趣味と同列のエンターテイメントになるので、もはや経済合理性だけで測れなくなります。時間とお金、どちらを優先するかを議論する際には、同時に「それがどれだけ心の充足に影響するか」もあわせて考える必要がありそうです。

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今月の本棚 【2010年2月】

1)目のつけどころ

 山田真哉 著/サンマーク出版

目のつけどころがいいというのは、その場にいる

みんなが思いつかなかった立場に立つ、ということ。

2)フリー

 クリス・アンダーソン 著/NHK出版

フリー(無料)のまわりには、いくらでも

お金を稼ぐ方法がある

3)自分は評価されていないと思ったら読む本

 小笹芳央 著/幻冬舎

自分でどれだけ壮大な意味付けをするか。それによって

成長できるかできないかが決まる。

4)ミスが少ない人は必ずやっている書類・手帳・ノートの整理術

 小西七重 池田秀之 著/サンクチュアリ出版

ものの配置の意味を考え、レイアウトの機能をより引き出す。

5)リーダーが身につけたい25のこと

 鈴木義幸 著/ディスカヴァー・トゥエンティワン

内側に情熱をつくってから、物事にあたる。

外側のことは、しょせんきっかけにすぎない。内側を決めるのは自分。

6)もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら

 岩崎夏海 著/ダイヤモンド社

ドラッカーが身近になる入門書として、非常に

ユニークなコンセプト。ストーリーとしても面白い。

7)女子高生ちえの社長日記

 甲斐荘正晃 著/プレジデント社

8)100かいだてのいえ

 いわいとしお 著/偕成社

楽しい本だ。娘へのプレゼントのつもりだが、

本の特性を生かした本の楽しさが学びになった。

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