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2009年10月 1日 (木)

Vol.126 『「自分で考えろ」と言う前に、すべきこと。』

「考えることができる人材が欲しい」というのも、よく聞く言葉だ。自主的に考えることができる人材など、よほどのことがない限りお目にかかれないかのように嘆くリーダーもいる。
しかし、あなたのビジネスにおいて考えることって何だろうか。まさか「素粒子物理学と核物理学における自発的対称性の破れ」といった類のことを考えるのではないはずだ。
私も同様だが、ビジネスにおいて「考える」とは、決まった枠の中だけでのことなのだ。
「その問題なら、こういう考え方があるよね」と問題解決の方法を、何パターンかフレームで示してあげればいいだけのことだ。
「自分で解決方法を考えろ」「いちいち人に聞こうとするな」などと言っているうちに利益は遠ざかっていくのではないだろうか。

組織が大きく変わる『最高の報酬』 石田淳 著
日本能率協会マネジメントセンター P.82より引

あまりにも【考えない人】の仕事ぶりを見ると、「もっとよく考えてやってくれ」と言いたくなることがあります。しかしながら、指示を具体的かつ明快にすれば、普通のパートさんにでも、期待通りの仕事をやってもらえたりします。

たとえば、「セミナー参加者の注文メールから名簿を拾ってリストをつくって」と指示した場合。【考えない人】に任せると、すべての項目を無目的に網羅して、ファイル名には規則性がなく「(ファイル自体が)見つけにくく、内容がわかりにくい」状況になります。

一方、【考える人】なら、ファイル名を「●●セミナー参加者リスト/0908」のようにルール化をします。内容も、表の左側から必要な項目と順番を考え、「会社名」「役職」「名前」「入金の有無」「事前案内の送付の有無」と、パッと見て進捗状況がわかるように工夫し、再現性のあるフォーマットをつくります。でも、現実にはそこまで考えてくれない場合の方が多い。ならば依頼するときに、こちらから、もう一言添えてみてはどうでしょうか。

「今後もセミナーのたびに必要だから、次からも使えるようファイル名と表の項目を工夫して、漏れやミスが起きないように、パッと見ただけで参加者ごとの参加手続きの完了度合がわかるリストをつくってほしい。もし不安なら、データを入力する前にフォーマットをつくった時点で見せてくれれば、アドバイスするから」

つまり指示する側が先回りして考えることで、お互いに余計な仕事が減るわけです。
指示した後にイライラするぐらいなら、あらかじめ指示の仕方を具体的かつ明快になるよう、ちょっと考えてみるほうが、精神衛生上も良いのではないかと思います。

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