« 2009年7月 | トップページ | 2009年10月 »

2009年9月

2009年9月 1日 (火)

Vol.125 『それは、質問?それとも要求?』

中途入社した社員の、ある会社での会話です。入社して2カ月が経過、今年1回目の夏のボーナス支給が終わった頃に、その社員が先輩社員に質問しました。
「僕は、ボーナスはいつからもらえるんでしょうか?」
それが間接的に社長の耳に入ると、社長の顔色は変り、こう不満を口にしました。

「正直、がっかりだ。このところ、仕事の中身よりお金や条件のことばかり聞いてくる面接希望者が多い中で、彼だけはお金のことは一切聞いてこなかったし、ウチの会社で勉強したい、という熱意を感じたから採用したんだ。まだ会社に貢献するどころか、力不足で教えてもらってばかりの立場にも関わらず、もうボーナスの心配をしているようでは、一緒にやっていこうという気持ちになれない」

つまり、社長はこの社員の「ボーナスはいつからもらえるのか?」という質問を「いつになったらもらえるのか?」すなわち「早くボーナスを払ってほしい」と要求しているように受け止めたのです。さて、この社員は本当に「今の自分の立場をわきまえずに、報酬のことばかり考えている」自己都合優先の社員なのでしょうか?

実はわたしがこの社員に直接事情を尋ねてみると、次のことがわかりました。
・面接のときに聞きそびれていて、報酬の仕組みを知らなかった。
・そして、家のローンの返済の予定を家で話し合っていた際に、妻からボーナスについて聞かれて何も答えられなかったので、「一応先輩に聞いてみる」といういきさつだった。

つまり、「まだボーナスはもらえないのか?」という不満や要求ではなく、妻に聞かれて答えられなかったことを、知っておきたかっただけ。ならば、そう一言添えてくれれば、余計な誤解は避けられそうなものですが、社員もそこまで気が回らなかったのでしょう。
本当は性格もよくて潜在能力もある社員なのに、そんな些細な誤解で社長や上司の評価が変わってしまってはお互いに不幸というもの。社員からの質問の意図は、ひとつズレると「会社への不満・要求」ととられがちですが、単に「無知ゆえの質問」ということも多い。それは区別して受け止めることで、余計な「感情のざわめき」は避けられそうです。

|

Vol.125 『お金を大切にする時代に、すべき努力。』

当たり前のことですが、不景気のときには財布のひもが固くなります。すると、商売をやっているほうは皆、「ピンチだ、困った、困った」と言います。

でも、私は違う見方をします。
不景気というのは「お客さまがお金を大切にする時代」なのです。だから、ちゃんと価値のある商品を提供していれば、その価値を認めてもらいやすいといえるのです。

(『渡邉美樹の超常思考 勝つまで戦う』
渡邉美樹  著  講談社 P.80より引用

「何にお金を使うか?」そして、「何にはお金を使わないか?」
それをきちんと考えようという時代になりましたね。
この本で渡邉さんが言われているように、不景気というのは、人がお金の使い道を厳選する時代なので、「世の中のためになるものを真剣につくり、売ろう」としている志ある会社や人にとっては、本当に良い時代だと思います。

ただそんな志ある会社でも、1つ大切なことがあります。それは、お客さんがお金の使い道をこれまで以上に厳選するということは、その中に自分が選ばれる努力をしなければならないわけです。ですから「必要とする人にちゃんと存在と価値が伝わる」力、すなわちマーケティング力は、競合がそれを鍛えてくる分、今まで以上に必要になるでしょう。

ところが、「ウチは良いものを提供している」と信じている会社や人に限って、マーケティング力を鍛えることをおろそかにしがちです。
なぜなら、これまでそれなしで、商品力と口コミだけでやってこれたからです。

その上そんな職人気質の経営者は、「宣伝レターをどう書くか?」とか「どんな斬新なキャンペーンを?」「webのキーワード対策は?」という方法論が、「うわっ面な言葉を並べるだけの、底の浅い行動だ」と見くびりがちです。実は、かつてわたし自身がその筆頭でした。

たしかに、商品のクオリティをおざなりに、売り方ばかりに情熱を注ぐ姿には賛同できません。しかし、そこをすでに十分に行ってきた会社だからこそ、その価値あるものを、多くの人に知られ、手に取ってもらえる努力をすべきだと思うのです。
そのはじめの一歩は、お客さんが何を本当に必要としているか、を正しく知り、お客さん本人以上に的確に語れること。そして、自社の商品がその望みをなぜ、どう満たせるのか、客観視した目線を持つこと。わたしは今、そこを鍛えたいと考えています。

|

今月の本棚 【2009年8月】

1)音速成功
 音速成功プロジェクトチーム 著/エベイユ

チームを組むときは、あらかじめ「動く理由を合意しておく」
「撤退タイミング(終わり方)を決めておく」は重要。
とりわけ、丸山さんの章は共感が多かった。

2)しあわせをつくる自分探しの授業
 マツダミヒロ 著/アクセス・パブリッシング

子供にわかるように伝えようとすると、本質をついた表現にならざるを得ない。
だからこそ、教えるほうが学びになる。そんなことを実感させられる1冊。

3)組織が大きく変わる「最高の報酬」
 石田淳 著/日本能率協会マネジメントセミナー

上司が部下にお金以外の報酬を与える際の仕組みや具体例が
もりだくさん。とりわけ、どう言えば誤解なくスムーズに
伝わるか、のセリフが紹介されていてgood!

4)行動力・力
 大橋禅太郎 著/サンクチュアリ出版

5)10人の法則
 西田文郎 著/現代書林

「自分がなりたい10人と友人になる」はまさに実感!

6)お金が貯まる人の家計簿
 泉正人 著/三笠書房

30歳男性で今後10年間に命を落とす人は、10万人中960人。
1%にも満たない確率のための多くの人が高額な生命保険料を払っているとは!

7)幸運を引きよせる「もう一人の自分」と出会う本
 中野裕弓 著/大和出版

同僚として、一人一人と向かい合って、その人にとって
本当にいいことは何かを一緒になって考える。
10の自分を楽しませるワークは、習慣にしよう。

8)最強国家ニッポンの設計図
 大前研一 著/小学館

アクティブシニアタウンの建設や、税制改革論は、
もっと声に出す人が増えるだろう。

9)人生を好転させる「新・陽転思考」
 和田裕美 著/ポプラ社

未来がどうとか社会がどうとかいう前に、
目の前のことをがむしゃらにやれば、見えてくるものがある。

10)1億稼ぐ検索キーワードの見つけ方
 滝井秀典 著/PHP文庫

キーワード広告では、アクション言葉に注目したい。

11)いつも風を感じて
 島田紳助 著/中央出版

|

« 2009年7月 | トップページ | 2009年10月 »