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2009年2月25日 (水)

Vol.119 『切り返しのトレーニングを積む。』

仮に「おまえのところが高い」と言われて、「申し訳ありません」とへこんでしまう営業担当者がいたら、「高いからその分、良い商品なのですよ!」と堂々と対応するよう、私は指導するだろう。顧客に「この景気が悪いときに、高いものなんかいらないよ」などと言われたとき、シュンとなってしまって、「高いから駄目でした」と報告する営業担当者は、高いと言われた瞬間、思考停止になっているスタンスがまずい。顧客にマイナスのことを言われたら、「だから、いいんですよ」と返せる癖をつけるのは、営業担当者のすべきトレーニングの1つだ。「景気が悪いから○○が必要だ」、あるいは「高いから実績があがるし、成果が出る」といった説明パターンを教え、さらにツールも用意しておくとよいだろう。

(『レバレッジ・マネジメント』 本田直之 著
東洋経済新報社 P.147より引用)

頭じゃわかっているけど、実際にはなかなかできない。そんなことって、ありますよね。上で紹介した営業の場面はその最たるものですが、テレビでバラエティ番組を見ていると、「切り返し」のうまい芸人と下手な芸人の違いがよくわかります。

たとえば島田紳助。彼はゲストをいじりながらフリートーク中心で進行する司会者として、確固たるポジションを築いています。ゲストの後輩芸人に突っ込ませておいて、瞬時に切り返して爆笑をとる。そのキレの良さは、あの世代の芸人の中ではピカイチではないでしょうか。一方で、ロクにリアクションができず、場の空気を悪くする芸人もいます。そういう人は、近いうちに淘汰されていく。なぜ、島田紳助はあれだけ上手に切り返せるのでしょうか?ぱっと見は、その場のフィーリングで、彼特有の才能だけでやっているように見えますが、わたしは違うと思っています。彼なりのトレーニングの結果である、と。

彼はもともと漫才師で、たった10分のネタのために緻密な反復練習を積み重ねた時代がありました。オチに行く前の前フリにリアリティを持たせるための感情的なしゃべり方。わざと間違えたフリをして慌てた表情を見せるところ。相方にどう突っ込まれるかを想定してボケを言うところ。すべて最終的に「笑わせる」というゴールからの逆算で考え、反復トレーニングをしたそうです。ましてや、トーク番組は漫才と違って、相手が予期せぬトークを振ってくることだってあります。それを上手に操縦するには、一定のパターンを身につけておかなければ、丸腰で戦場に向かうようなものです。相当な訓練をしたはず。

それに比べれば、ビジネスや営業においてお客さんから聞かれて言葉に詰まる質問は、そんなにたくさんありません。せいぜい、5,6個ぐらいではないでしょうか。ならば、その想定できる質問に対する切り返し方ぐらい、きっちり準備してビシッと決めれば、欲しい成果は出せると思うのですが、いかがでしょうか。

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