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2008年9月28日 (日)

Vol.113 『一人になって自分の充電をする。』

人の世話をすることに関する最高のアドバイスとして、飛行機の客室乗務員の言葉を二人とも忘れないようにしている。「周りの人を手伝う前に、自分が酸素マスクを着けてください」 面倒見のいいジェイは、自分の面倒を見るのをよく忘れる。肉体的にも精神的にも疲れ切ったら、だれのことも助けられなくなる。幼い子供の世話はとくにそうだ。だから、一日のうちのたとえわずかな時間でも、一人になって自分の充電をすることは、弱いことでも利己的なことでもない。僕の親としての経験では、小さな子供がそばにいながら、元気を回復することはむずかしい。自分を優先させる時間も必要になると、ジェイもわかっている。

(『最後の授業』ランディ・パウシュ 著 ランダムハウス講談社 P.239より引用)

先日、妻の誕生日プレゼントとして、一泊二日の一人旅に送り出しました。
土日のお休みだったので、娘の世話はわたしが行うことに。

このプレゼントの意図は、妻に一人になって自分の充電をさせてあげること。
わたしは仕事で毎月1~2泊の出張があり、必然的に家族とは距離感が生まれ、そこで自分の充電をしています。しかし家にいる妻は、四六時中、家事と育児から離れることがありません。つまり、朝から夜まで家族と離れて一人で過ごすことは、病気で入院するぐらいのきっかけでもないと、なかなか取りにくいものです。

人と人との距離感というのはとても大切で、「もう少し一緒にいたい」と思えるぐらいが理想的なんだと思います。でも日常生活を共にすると家族とは、なかなかそう都合よくはいきません。とりわけ幼児がいる場合は要求も多い分、ストレスがたまることもあります。

それは、自分と親との関係をみるとよくわかります。学生時代に親と一緒に住んでいたときはあまり会話も交わさなかった人でも、結婚して独立し、年に数回実家に帰るぐらいの距離感になると、親に対して思いやりのある言葉をかけることができたりします。いつも顔をつきあわせていると、相手への不満や欠点ばかりが目についてくるし、お互いへの要求が増えていきます。しかし、たまに会う場合は、それらが目につく前に接触時間が終わるので、気持ちよくつきあえるし、嫌な感情をあとに引きずらずに済むのです。

一泊二日の旅から帰ってきた2日目の夜。娘はママを見て大喜びし、ママは娘を一層、愛おしく感じていたようでした。忘れかけていた気持ちを思い出す、そんなきっかけづくりの意味でも、あえてつかの間でも距離を置いてみること。一人になって自分の充電をすること。
そのための大義名分を用意すること。とても価値があるだと感じました。

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