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2006年11月 1日 (水)

Vol.91 『価値は、伝える努力をしなければ伝わらない』

 先日、わたしが家族と一緒になじみの公園にいったときのこと。その公園は緑に囲まれて、自然のキレイなわたしのお気に入りのエリアです。その入り口の一角に、木の塀に囲まれたバラ園があります。これが以前から、気になっていました。というのも、そこはさほど広いわけでもないのに入場料が300円かかり、その入場料を払う人以外には外からバラが見えないように木の塀で囲ってあって、「もったいぶっている」ように感じさせるからです。むしろ、その一角が背の高い塀に囲まれていることで、視界を遮られて公園全体の見晴らしを邪魔しているとすら感じ、「どうにかならないものか」と思っていました。

そんな中、「でも一度、中に入ってみよう」と思い立ち、ちょうど草花に囲まれて本を読みたい気分でもあったので、入場料を払って1時間ほど中にいました。
園内では、きれいなバラやその他の植物が手入れが行き届いていて、決して損をした気分にはなりませんでした。むしろこれだけ多く(500本ぐらいらしい)のバラを育て、景観を保つためには相当な人件費や肥料などコストが掛かっているはず。また、お店は母親と息子で運営しているようですが、朴訥として見るからに人のよさそうな印象。そして実際に中に入ってみたわたしとしては、300円の入場料は安いと思えました。
ただし、それはわたしが中に入ったから、そう思えただけ。
もう一度、外に出て入り口の表示を見ると、こう書いてあります。
「バラ園の入場料は、300円いただきます」
う~ん、言葉足らずだ・・・。もったいない。これがもし、
「わたしたちはこの公園に来ていただいたみなさんに、常に色鮮やかで美しいバラや植物を楽しんでいただくために十分な肥料と手を加え、景観の維持に努めています。外からご覧いただくこともできますが、中に入っていただくと、バラの香りと色彩を間近にお楽しみいただけます。その際には今後もこのバラ園を維持し続けて行くために300円を入園料としていただきますが、ご協力をお願いします」
という主旨のことが掛かれていたら、受け止め方はまた違うでしょう。また、中を見せないための木の塀も取っ払ったほうが、中の良さが伝わるので、「これなら300円ぐらい払ってもいいから入ってみよう」という人も増えるでしょう。宝の持ち腐れはつまらない。せっかく持っている価値は伝える努力をしなければ伝わらない。それを実感した1日でした。

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