« 今月の本棚 【2006年5月】 | トップページ | Vol.86 『敷居の高さを克服するコツ、クイズをつくれ』 »

2006年6月 1日 (木)

Vol.86 『情報公開が早ければ進化、遅れればリスク』

 暴露ニュースが連日、途切れることがありません。これは政治も企業も芸能界もどの業界にも当てはまります。その様子をよく見ていると、ある傾向があることに気づきました。それは、「情報公開が早ければ進化、遅れればリスクになる」ということです。下世話なところでは、たとえば一国の総理大臣や大企業の社長が離婚していたとする。それを総理大臣になる前、あるいは大企業の社長になる前からオープンにしていれば、後でそのことを誰もとやかくいいません。むしろ、時期遅れにそれを騒ぎ立てようものなら、その人は「え、今さら何を言っているの?」と逆に呆れられてしまうでしょう。また早めに公言していれば、周りの協力で再婚のチャンスも得られるかも知れません。

仕事でミスをした場合も同じです。早い段階で勇気をふり絞って上司に報告した人は、その場で痛い目にあっても、それを挽回する方法を上司から学ぶチャンスが得られます。また、二度と同じ失敗を繰り返さないための覚悟を持つでしょう。つまり、ミスを報告したその日から成長が始まります。ところがそのミスを隠したままプロジェクトが進行していくと、取り返しのつかない状態でミスが発覚し、その人は大きなリスクを負うことになります。

また、たとえば発明や著作物にも同じことが言えます。気づいたノウハウをタイムリーに公表していくと、その都度周りから賛否両論のフィードバックを受けます。それらは受け止め方によってはすべて改善のヒントです。一方、誰にも公表せずにひとりで抱え込んで仕事をした場合は自分で気づく範囲しか改善案は見出せません。その場合、情報を開示している人と一人で抱え込んでいる人とでは、1年後に出来上がる作品の完成度は雲泥の差になっているはずです。なぜなら、タイムリーに公開しながら著作物を作っている人は、何人もの知恵をその作品に投入していることになるからです。ソフト開発の世界でも、最近はオープンソースと言って虎の子の開発情報を開示して、その利便性や発展性を高めることを重視する傾向があるようです。それは一見、開発者の存在価値が薄まることのように見えますが、実は逆なのだと思います。独り占めしていると、時代の流れとズレていることに気づかず、そのまま陳腐化してしまうリスクもあるのです。また、致命的な欠陥があっても、それに気づくチャンスを逸してしまいます。私はこのことを、本を執筆していてつくづく感じます。

あなたにも、積極的に情報開示することで発展を加速させられることはありませんか?

|

« 今月の本棚 【2006年5月】 | トップページ | Vol.86 『敷居の高さを克服するコツ、クイズをつくれ』 »

今月のワニレポ(今月の気づき)」カテゴリの記事