« 今月の本棚 【2006年3月】 | トップページ | Vol.84 『言葉に反応する前に、その奥の気持ちをくみとってみる』 »

2006年4月 1日 (土)

Vol.84 『今、置かれている立場、わかってる?』

 ニュースでいろいろな事件が取りざたされる中、その事件の内容そのものの悪質性よりも、それが周りに与える影響力ゆえに大きな罰が与えられているケースが目につきます。

上場企業が粉飾スレスレの決算処理をした。未成年の芸能人がお酒を飲んだ。法律を守らなかった点については罰せられて当然でしょう。しかし、もし名もない零細企業や普通の学生がこのようなことをした場合、それほどまでに罰せられなかったりします。理不尽ですよね。これは一体なぜでしょうか?それは、周りに与える影響力が違うからです。このことは、私たちが成長・発展していくプロセスで、自覚すべき重要なことだと思います。

コンサルタントという仕事は、自分の発言が相手に相応の重みを与えることを自覚する必要があります。私自身、かつて、お酒の席で冗談半分で盛り上がったときのひと言が、実はクライアントを傷つけていたことがありました。あるいは、会議の場でその企画に関わる経営陣の名前を呼ぶときに、1人だけ呼び忘れたことで、その本人に「存在を軽く見られた」とショックを与えてしまったこともありました。悪気は全くないのですが、うかつでした。

私がサラリーマンの頃は、同じことがあっても、大して問題にはなりませんでした。それは、そのときは立場が軽く、私の発言がさほど重みを持たなかったからかも知れません。自分の内面ではその頃と同じ感覚でいるのですが、とりまく環境や置かれている立場はそのときとは明らかに違っていたりするのです。「気がついたら、大変なことになっていた」と冷や汗をかかずに済むよう、そのことにまず自分が気づいておきたいものです。

家族の中では親として。会社の中では社長として。集まりの中では、講師あるいは専門家として。会のリーダーとして。ちょっと立ち止まって、自分に問い掛けてみます。

「今、自分が置かれている立場、わかってる?」

人も会社も、急成長すると、その変化を本人は実感できにくいものです。だからこそ、小さなアラームを聞き逃してはいけない。小さな失敗、小さなクレーム。それを「歪みが起っているアラーム」と捉えて、自分や会社をチェックしてみる。すると、「ああ、スピードが速すぎたのか」「自分のことばかり考えて、周りのことを考える配慮がなくなっていたなあ」など、いろいろ気づきます。小さなアラームを聞き逃さない感性、持ちたいものです。

|

« 今月の本棚 【2006年3月】 | トップページ | Vol.84 『言葉に反応する前に、その奥の気持ちをくみとってみる』 »

今月のワニレポ(今月の気づき)」カテゴリの記事