Vol.75 『ツール(道具)を使えばラクにできる。』
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(『生き方』 稲盛和夫 著 サンマーク出版社 P.44より引用 )
夢を強く思い描けば、それは実現できる。よく聞く言葉であり、私もその通りだと信じています。しかし、それは実際にやるとかなり大変なことであることに気づきます。それは、いくつものハードルがあるからです。
まず、1つめに「夢を思いつく」までにハードルがあります。それを飛び越えると、次に「それを具体的に頭の中に描く」までにもハードルが。さらに、「そこにたどり着くまでの道すじをイメージする」「それが実現可能と自分に信じ込ませる」「そこに到達するまでのはじめの一歩を決め、踏み出す」など、いくつものハードルが存在し、それを次々とクリアしてはじめて、夢は実現されるのです。
問題は、これを「頭の中だけで考えようとする」ことです。よっぽどイメージ力の強い人でない限り、頭の中だけでこれらを考えるのは大変な労力とエネルギーのかかることです。
「頭で考えるだけなら、体は使わなくても良いからラクだ」と思ったら大間違いです。頭しか使わずにやろうとするからこそ、大変なのです。
私は夢をノートに書くことを提案していますが、ノートを使わなくても夢は描けます。でも、ノートに書いたほうが記憶に残り、忘れませんよね。このように、ツールを使えば、よりラクに欲しい結果を得られることはたくさんあります。仮にそのツールを手に入れるために多少のお金がかかるとしても、その分早く、スムーズに目的を果たせるのであれば、ツールを手に入れたほうが良いでしょう 。
世の中には、ツールを使ったり、他の助けを借りることを良しとしない人がたくさんいます。たとえば「うちの会社は小さいから、税理士にお願いする必要はない。経理作業は自分でやれます」という議論もそうです。しかし、税理士の力を借りることで課題を早くスムーズに解決できるなら、ズルズルと問題を先送りするよりも良いと思うのです。社長は本業に専念できるのですから。あなたは、ツールを使う許可を自分に与えていますか?
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