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2004年8月 1日 (日)

Vol.64 『人生のプロセスを、楽しんでいますか?』

私たちは人生の目標を真剣に考えすぎるあまり、それに到達する過程を楽しんだり、たまには気を抜くことを忘れてしまう。ありきたりの優先順位にこだわり、それを幸せの条件に仕立て上げる。あるいは、自分でつくった締め切りに間に合わせようと、しゃにむにがんばってしまう。その非常事態をつくっているのは自分だと認める謙虚さをもつこと、これが心豊かな人になる第一歩だ。自分の計画どおりにいかなくても人生は進んでいくものだ。「人生は一大事ではない」とたえず自分に言い聞かせるにかぎる。

(『小さいことにくよくよするな!』 リチャード・カールソン 著
サンマーク出版 P.66より引用 )

人生を楽しみたい。私は日頃そう願いながら、いつの間にかその逆の行動をしていることがあります。
「ただでさえ息苦しい程タイトなスケジュールなのに、誰かと会う予定を入れてしまう」 「そんなに緊急じゃない仕事なのに、家族との夕食の時刻に遅れてまでも、それをやりきってしまう(未完了感が気持ち悪いので)」
「せっかく家族とゆっくり接することのできる休日なのに、本を読んだり、メールチェックをして時間を費やしている(平日の仕事モードの慣性の力が働いている)」

このようなことを無意識でやり続けた結果、どういうことが起こるか?それは、「体調を崩して風邪で数日寝込む」とか、「家族とのコミュニケーション量が減り、些細なことでモメるようになる」、さらには「家族のストレスが蓄積して、大喧嘩になる」など様々です。

では、こうなることが分かっているのに、なぜ自分で自分を追い込むのでしょうか?
それは、「人生をトータルで楽しむためのバランスのとり方」に意識を向けていないからです。私は少し前まで、1歳の娘と接する時間は限りなくゼロに近い状態でした。しかし、我が家でそのような育児放棄がいつまでも許されるはずがありません。そこで、ある日決心して、娘に食事をさせたり、風呂にいれたり、一緒に散歩にいったり、遊び相手をしたりする時間を平日の中に組み込むことに挑戦しました。この程度のことに「決心」とは大げさに聞こえるかも知れませんが、私は心のどこかでは「この時間を執筆に充てられたら、あと10ページは進むのになあ」などと考えていたので、実行するには勇気が必要だったのです。

しかし、数日経つと、そのような時間を確保しても、仕事にはさほど支障がでないことに気が付くのです。おそらく、やらなくてもいいことをいろいろやっていたのでしょう。人生を楽しむプロセスを組み込む。あなたが、人生のプロセスを楽しむために本当はやりたいのに、つい先送りしていることは、何でしょう? ためしにそれを今日、やってみては?

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