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2004年6月 1日 (火)

Vol.62 『人は、楽しみ方を教えてくれた人からモノを買いたくなる。』

絵画を見てもさっぱり楽しみ方が分からなかった私が、先日ある画廊で友人たちとその見方を教えてもらいました。私たちは観賞用の一室に案内されました。そこにはスティーブンパワーの、海から日が昇っていく絵が飾ってありました。その画廊のオーナーは言いました。「最初部屋を少し暗くします」その状態で私たちは絵を見る。次に彼は「少し部屋を明るくします」と言い、ライトのつまみをひねりました。すると、ルームライトに反射して、その絵に輝きが出たことに気づく。さらに「もう少し明るくしますよ」と言って部屋の照明を明るくしました。すると、さきほどとは違う色が光に反射し、全く別の絵になったような印象を受ける。私たちは思わず「おぉ~!」と感嘆の声をもらしました。 オーナーは言いました。「絵というのは、光の加減で楽しみ方が全く変わります。見る角度からも変わります。そのときの自分の心の状態によっても違うでしょう。

この数分間のちょっとしたやり取りで、さっきまでは絵の素人だった私たちは、ちょっとだけ利口になったような気がしました。そして、新しい世界を見せてもらったことに感謝したのです。このとき私は思いました。「これが商売の基本だなあ」と。もし私にお金の余裕と、絵を飾るだけの部屋があれば、彼から絵を買っていたかも知れません。これは凄いことです。たまたま彼から絵の見方のプレゼンテーションを数分受けただけです。それだけのことで、数分前までは全く絵に興味がなかった人に、数十万、数百万円もするモノを「買いたいなあ」と思わせてしまうのですから。彼はその分野の絵画についてはハワイでもトップのセールスを誇る人だと聞きましたが、それもなるほど、うなずけます。

私が知らない世界は山ほどあります。美術、芸術、音楽、歴史、古典、将棋、アウトドアレクリエーション、等など。それらをやろうと思うほど興味を持てていないのは、私がその楽しみ方を知る機会にまだめぐり合っていないからです。それを教えてくれる人が現れ、私がそれを楽しいと思うことができたなら、きっと生活の幅が広がるに違いありません。そしてそういう喜びを与えられる人は結果的に事業を成長させることができるのです。人は楽しみ方を教えてくれた人からモノを買いたくなる。これは、私自身大きな気づきとなりました。

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