« 2004年3月 | トップページ | 2004年5月 »

2004年4月

2004年4月 1日 (木)

Vol.60 『スタッフの働く動機は、なに?』

知識労働者にとっても、報酬は大事である。報酬の不満は意欲をそぐ。しかし意欲の源泉は、金以外のところにある。(中略)要するに、NPOのボランティアのように扱い、マネジメントしなければならない。知識労働者にとって重要なことは、第一に組織が何をしようとしており、どこへ行こうとしているかを知ることである。第二に、責任を与えられ、かつ自己実現することである。もっとも適したところに配置されることである。第三に、継続学習の機会をもつことである。そして、何よりも敬意を払われることである。彼ら自身よりも、むしろ彼らの専門分野が敬意を払われることである。

(『ネクスト・ソサエティ』 P・F・ドラッカー 著  ダイヤモンド社
P.48より引用 )

私は最近、パートナーと組んで仕事をしたり、スタッフと協力してプロジェクトに取り組むときに、大切にしなければと考えていることがあります。それは、
「この仕事は、彼の成長やビジョンの実現において、どんな意味を持たせられるだろうか?」という質問です。今回は自分に言い聞かせるつもりで、このレポートを書いています。

たしかに世の中には「時間から時間まで働いて、食べるためにお金がもらえればいいや」というスタンスの人もいるかも知れません。しかし、ビジョンに向かって会社を発展させていこうという社長は、こういうスタッフは雇いませんよね。むしろ、例えばソフト開発会社の社長がプログラムの知識はないのでプログラマーに任せるしかない、というように、「専門分野のことは本人に任せざるを得ない」ケースは多いように思います。

そのような専門知識を持つスタッフに働いてもらう場合、ドラッカーが言うように、もはやお金が欲しいから仕事をする、ということではないようです。かつては事業主が労働者から搾取する、みたいなところがありました。しかし今は、特に能力の高い専門家に対しては、お金が正当にもらえるのは当たり前で、お金だけでは熱心には働かない時代になったことを痛感します。仮にお金だけで人を動かそうと思うと、能力の高い人ほど高額な報酬が必要になり、採算が合いません。また、その人が自分の実力相応のテーマをその仕事の中に見出せないと、モチベーションが上がらず「やらされ仕事」になる恐れがあるのです。

それでは、事業主はどう考えれば良いのでしょうか?その秘訣は、そのスタッフ個人のビジョンを経営者がある程度知っておくということだと思います。それが分かれば、彼が必要としていることが、専門スキルのアップなのか、知識習得なのか、あるいはプロジェクトを完結させる経験なのかが分かります。そして、今から依頼しようとする仕事が彼をビジョンに近づけてくれるものだという期待感を与えることが出来るのです。

|

Vol.60 『気が散る環境を取っ払らう』

頭を使って考える仕事、たとえば連載原稿を書いたり、セミナーのテキストを作成したり、プランを練ったりする仕事は、どれだけそれに集中できる環境をつくっているかが重要になります。しかし、現実には「余計なことに気を取られ、予定の時間になっても終わらない」ということがありました。
  そこで私はこれまでに、次のような挑戦をしてきました。

ストップウォッチをセットして、時間制限でその仕事を終わるよう自分に課す。
それまでは一切、メールは見ないと決める。
メルマガは読まない。予め専用の受信フォルダで受けるようにし、他のメールと区別する。時間ができたときに、読みたいものだけ読む。
机の上に、余計な書類を乗せない。必要なものだけ乗せる。

 これらは、それなりに効果はありました。しかし、根性がないと持続できなかったりして、いつの間にか元の習慣に戻ってしまいます。周りを見渡せば、膨大な本があり、つい手が伸びてしまいます。そこで、もっと根本的な解決法は無いかと考えたところ、あるアイデアに行き当たりました。それは、
「周りの環境を整えることが難しければ、環境の整ったところに自分の身をおけばいい」
ということです。これなら、今すぐできるのです。例えば、

月に1日、「考える時間」を確保する。その日は、ホテルのラウンジを使って、考え ることだけに専念する。
帰り道にカフェに寄り道し、手帳やマインドマップ帳を開いて、考えを整理する。

余計なものを持ち込まないで、必要なノートや手帳だけを開いているので、それに集中できるのです。もちろん、メールを受信できるようなパソコンは持ち込みません。そして、パソコンに向かったら、それをタイピングするだけにするのです。考えるのは、過酷な仕事と言われます。ならば、せめて快適な環境を与えてあげてはいかがでしょうか。

|

« 2004年3月 | トップページ | 2004年5月 »