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2004年2月 1日 (日)

Vol.58 『今、完全燃焼しているか?』

嫉妬ほど醜い行為はない。なのに、なぜ人は嫉妬するのか?それは、その人が“完全燃焼”した経験がないからである。“完全燃焼”したことがない人は、いつもくすぶった心を抱えたまま、うまくいかない理由を正当化したり、今の自分は本当の自分じゃないと言い訳をしたりする。そしてあろうことか、順調にいっている人を見れば、その人をうらやみ、激しい嫉妬心を燃やすのだ。そもそも、人はどうして他者と自分を比較するのか。ひと言で言えば、“自己”が確立されていないからである。自分自身がしっかりしていないから、人と比べて、その差を確かめることでしか、自分の価値を計ることができない。どんなことでもいいから一生懸命に取り組み、完全燃焼し、失敗や成功を通じて“自分”という存在の手応えを得たことのある人は、他人に嫉妬などしない。

(『6000人を一瞬で変えたひと言』 大越俊夫 著 サンマーク出版
P.66より引用 )

 自分がどれだけ成長したか、自社がどのレベルに達したか、を確認したいとき、私たちは他者(他社)と比べますよね。通常は目標とする人やライバル的な存在と比べます。そこで、1つ困ったことが起こります。通常、比較をすれば自分が上か下かが分かってしまうのです。
自分が上だと思うと、傲慢になります。逆に下だと思うと、卑屈になります。どちらにしても、良いことがありません。

傲慢になると、学ばなくなり、成長がストップします。すると、時代は進んでいますから、気が付くと自分の価値はどんどん低くなっていきます。あるいは、そのことに気づかせるためか、思いもしない試練がやってきたりします。
一方、卑屈になると、自信がなくなり落ち込みます。すると、エネルギーが下がり、やること言うことにパワーがなくなるので、ますます上手くいかなくなったりします。
私はこれまでにこのような体験をした結果、「人と比べるのはやめよう」と決心しました。
しかし、どこかで自分の成長を実感として確認したい気持ちは変わりません。ならば、どうすれば良いのでしょうか?

それは、「常に、自分のビジョンと比べる」と良いようです。1年後、3年後、10年後、それ以上先の理想の姿を描き、それと比べて今どうかを考えるのです。そこに集中している間は、傲慢になることはありません。また、成長の度合いを確認したい場合は、過去の自分と今の自分の状態を比較するのです。過去に行った仕事、つくった資料、メールの文章、日記の内容、当時のライフプランなどを読み返すと、成長の軌跡を実感できます。
常に基準は自分の中にあると、そこに向けて完全燃焼できることに気が付きました。

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