« 今月の本棚 【2003年10月】 | トップページ | Vol.55 『目標の根拠は、自分でつくる。』 »

2003年11月 1日 (土)

Vol.55 『耳の痛い話は、期待する目的を言ってから。』

  先日、ある経営者から、こんな相談を受けました。
「成績の上がっていないある幹部候補の社員に、このままだと居場所がなくなる旨を伝えたい。だが彼は繊細なので、今の状態でそれを言うと、かえって落ち込ませ、ますます成績が出なくなることが不安で、つい話し合いの機会を先送りにしています。このままではいけないのは分かるのですが・・・。」

 また、別の日に、ある女性からこんな相談を受けました。
「私はある程度親しくなった友人と、もっと深い関係を作りたいと思って、その人の改善点を本音で指摘をすることがあります。しかし、それがかえってその人を傷つけ、それ以来口もきいてもらえなくなることが度々あるのです。私の言うことが的外れなんでしょうか?」

前者の経営者は、言いたいことがあるが、それを言うと事態が悪化する方向に行くことを恐れています。また後者の女性は、本音で言うことがお互いの信頼をさらに深めると信じているが、その結果がいつも思わしくない方に行ってしまうことを悩んでいます。
私はこの相談を受けて、ある前置きをすることで解決できるように思いました。

それは、大切なことは、相手に「何を言うか」以上に、「なぜそれを言うのか」。 つまり、相手との間にどんな関係を作りたくてそれを言うのか、その期待する目的をきちんと言う、ということです。何も相手を傷つけたり、亀裂を生じさせるために言うのではないのですから、そのような誤解を招かないよう、ひとこと前置きをするのです。例えばこのように。

「君には2年以内には中部地区を任せる統括マネージャーとして私の右腕になってくれることを期待していることは知っているよね。だからこそ、あえて耳の痛いことを言わせてもらうがいいかな?」
「私はあなたと友達になれて嬉しいの。そして、今まで以上に親しい関係になりたいと思っているので、少し聞いて欲しいことがあるの。いい?」

 その一言があるかどうかで、次に言う言葉の受け止められ方が全く違ってきますよね。

|

« 今月の本棚 【2003年10月】 | トップページ | Vol.55 『目標の根拠は、自分でつくる。』 »

今月のワニレポ(今月の気づき)」カテゴリの記事