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2003年11月

2003年11月 1日 (土)

Vol.55 『目標の根拠は、自分でつくる。』

集中している人間は、他と「比べる」ことによって、行動の基準を極めることはありません。自分自身で決めた、しっかりとした目標を持つことを心がけます。また、世の理や、自然界の法則に合致した理想を構築し、時間に惑わされることなく、焦らずじっくりとその目標に向かって突き進んでいきます。このような人は不思議なオーラに包まれ、話す言葉は明快で頼もしく、周りを大いに巻き込んでいきます。十九世紀アメリカの思想家で、牧師のエマーソンは、「たったひとりの賢者が仲間の中にいればよい。そうすれば全員が賢くなる。伝染力というものはかくも急速である」と説いています。

( 『「孫子」に学ぶ仕事完遂力』 梅谷忠洋 著 PHP研究所 P.30より引用 )

 先日、歯科医師を対象にセミナーを行い、こんな質問を投げかけました。
「皆さん、売上目標はどうやって決めますか?」
「販売会社の営業マンが数百万円の器材を売り込みにきた時、どういう基準で買うかどうかを決断しますか?」
「資金が不足して、銀行に借金をするかしないかを決めるとき、借金の上限はどのように決めていますか?」

 すると、こんな答えが返ってきました。
「売上は、昨年対比で決めます。不況なので、昨年同等くらいならいいかな、って。」
「その器材を買うかどうかは、周りの同業者に相談して決めます。」
「借金の上限は、銀行が貸してくれない、というまでは借ります。」

 そこで私は彼らに聞いてみました。
「その根拠で決断したとして、どれぐらい納得感はありますか?」
すると、ほとんどの人が戸惑った表情を浮かべるのです。そうです、納得していないのです!
だけど、目標の根拠をどうやってつくれば良いかが分からないので、回りに基準を求めているに過ぎないのです。これは、会社を流れるお金の入りと出の構造を知らないから、という理由もありますが、それ以前に、自分が何を目指し、どうなりたいのか、を具体的に描けていないから、ではないかと思いました。

 私は自分の目標をつくるとき、意識していることは2つあります。1つは、目先で考えるのではなく、3年、5年、10年という長いスパンで考えた上で、さかのぼって今を考える、ということ。もう1つは、なぜそれを目指すのか、という理由づけです。言わば、自分や周りの仲間を奮い立たせる大義名分があるかどうか、を重要視しています。その目標が、何年も追い求め続けるに足る魅力を持っているかどうか!?私は時々見直すようにしています。

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Vol.55 『耳の痛い話は、期待する目的を言ってから。』

  先日、ある経営者から、こんな相談を受けました。
「成績の上がっていないある幹部候補の社員に、このままだと居場所がなくなる旨を伝えたい。だが彼は繊細なので、今の状態でそれを言うと、かえって落ち込ませ、ますます成績が出なくなることが不安で、つい話し合いの機会を先送りにしています。このままではいけないのは分かるのですが・・・。」

 また、別の日に、ある女性からこんな相談を受けました。
「私はある程度親しくなった友人と、もっと深い関係を作りたいと思って、その人の改善点を本音で指摘をすることがあります。しかし、それがかえってその人を傷つけ、それ以来口もきいてもらえなくなることが度々あるのです。私の言うことが的外れなんでしょうか?」

前者の経営者は、言いたいことがあるが、それを言うと事態が悪化する方向に行くことを恐れています。また後者の女性は、本音で言うことがお互いの信頼をさらに深めると信じているが、その結果がいつも思わしくない方に行ってしまうことを悩んでいます。
私はこの相談を受けて、ある前置きをすることで解決できるように思いました。

それは、大切なことは、相手に「何を言うか」以上に、「なぜそれを言うのか」。 つまり、相手との間にどんな関係を作りたくてそれを言うのか、その期待する目的をきちんと言う、ということです。何も相手を傷つけたり、亀裂を生じさせるために言うのではないのですから、そのような誤解を招かないよう、ひとこと前置きをするのです。例えばこのように。

「君には2年以内には中部地区を任せる統括マネージャーとして私の右腕になってくれることを期待していることは知っているよね。だからこそ、あえて耳の痛いことを言わせてもらうがいいかな?」
「私はあなたと友達になれて嬉しいの。そして、今まで以上に親しい関係になりたいと思っているので、少し聞いて欲しいことがあるの。いい?」

 その一言があるかどうかで、次に言う言葉の受け止められ方が全く違ってきますよね。

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今月の本棚 【2003年10月】

1)「無酸素登頂8000m14座への挑戦」
長尾三郎 著/講談社

2)「1人ビジネスであなたも年収1000万円稼げる」
西田光弘 著/大和出版

なぜ上手くいかないのか、が非常に具体的に分かりやすく描写されているので、自分のこととして読み進められる。

3)「AWAKEN THE GIANT WITHIN」
ANTHONY ROBBINS 著/THE INTERNATIONAL BESTSELLER

オーストラリアの空港の本屋で立読みしていたら、外国人が寄ってきて「それは良い本だ!オレも持ってるぞ」と言って、強くプッシュしてくれた1冊。500ページもある。

4)「FROM 0 TO 130 PROPERTIES IN 3.5YEARS」
Steve McKnight 著/wrightbooks

ベスト1にランキングされていた本なので、意味も分からず買ってしまった。内容はよく分からないが、本の構成やレイアウト、ビジュアルな表現の仕方が参考になった。

5)「THE LUCK FACTOR」
DR Richard Wiseman 著/RANDOMHOUSE

知人から概要は教えてもらったので、間違いなく興味深い本だが、熟読にいたらず。フォトリーディングだけ。

6)「THE POWER of POSITIVE THINKING」
NORMAN VINCENT PEALE 著/Simon&Schuster New York

これもフォトリーディングをして、タイトルだけ流し読み。この本のミニチュア版も購入し、そちらで概要はつかんだので、あせらずじっくり読み進めたい。

7)「101WAYS TO MARKET YOUR BUSINESS」
ANDREW GRIFFITHS 著/ALLEN&UNWIN

情報起業家として事業を行うためのヒントが山盛り。1トピック1ページ程度なので、英語のトレーニングにも使えて、便利な1冊。

8)「歴史の哲学」
P.F.ドラッカー 著/ダイヤモンド社

9)「大魔神が教えるマーケティングの極意」
ジャック・トラウト 著/阪急コミュニケーションズ

物事をぎりぎりまで単純化して、いかに製品を売るかの核心をつかむことがマーケティングの鍵。一言で説明できるか?

10)「鬼のこれだけはするな」
染谷和巳 著/幻冬舎

充実した人生を送るには、夢を2つ持とう。1つは生活に直結した夢。もう1つは夢のような夢。その両立が人生のバランス感覚を保たせてくれる。

11)「安楽死のできる国」
三井美奈 著/新潮社

需要がある以上、闇取引はなくならない。それなら一定範囲で認める代わりに、ガラス張りにして管理する。それがオランダ的考え方。

12)「『閑』のある生き方」
中野孝次 著/新潮社

エピクテートスの言葉は深い。「自分の力のうちにないものを欲すれば、不幸になる。だから、自分の自由になることだけを自分のものと思い、自由にならぬものは、それをそのまま受け入れよ」と。

13)「ついに突きとめた究極の長寿食」
家森幸男 著/洋泉社

魚や肉をバランスよく、内臓まで食べる。大豆などの豆類やナッツ類を摂る。野菜、果物や海草を多く食べる。は実践したい。

14)「アイデアのヒント」
ジャック・フォスター著/阪急コミュニケーションズ

アイデアとは既存の要素と新しい組み合わせである。アイデアが欲しいなら、それを手に入れた情景を思い描けばいい。既に手に入った状態を。

15)「会社を変える社員はどこにいるか」
川上真史 著/ダイヤモンド社

人材そのものの競争力を高めるには、被評価者自らが自分を評価できるセルフマネジメント力を強化することが必要。

16)「年金大崩壊」
岩瀬達哉 著/講談社

年金破綻の原因を「少子・高齢化」のせいにして、官僚の天下り先確保やとんでもない公私混同をしている実体は、もっと国民に認知させるべきであろう。

17)「ブッシュ家とケネディ家」
越智道雄 著/朝日新聞社

18)「オリコンの法則」
小池聡行 著/総合法令

いかに気を集めるか。法則を知っておくか感じる感性を磨いておくか、いずれかの努力が必要のようだ。

19)「巨富を築く13の条件」
ナポレオン・ヒル 著/きこ書房

20)「働きがいのある人生」
ブライアン・トレーシー 著/きこ書房

やらねばならないことをすべてやる時間は絶対にない。これを知っていれば、最重要事項から着手できそうだ。

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