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2003年10月

2003年10月 1日 (水)

Vol.54 『社長は、社員の目隠しを外せ!』

指揮命令ではなく方向付け。組織の焦点を使命に合わせ、戦略を定め、実行し、目標とすべき成果を明らかにする人間が必要である。このマネジメントには、大きな力が付与される。しかし、知識組織におけるマネジメントの仕事は、指揮命令ではない。方向づけである。

(『経営の哲学』 P.F.ドラッカー 著 ダイヤモンド社 P.22より引用 )

 先日、ある演習を行い、大きな気づきを得ました。それは、こういう演習でした。

 50名の大人たちが目隠しをし、1本のロープを輪にしたものにを両手でつかみます。そして、講師があちこち歩き回りながら、太鼓を鳴らすので、その音のする方向へ皆が動かなければなりません。その際、ロープをつかむ人たちの中で1人だけ目隠しを外すことができます。彼はリーダーです。リーダーは目が見えるので、太鼓を鳴らす講師を見て、他の目隠し状態の49名をちゃんと誘導していく責任があります。
 そして、実際にやったところ、どうなったと思いますか?リーダーの近くでロープをつかんでいる人たちは、リーダーが引っ張る力を手に感じて、その方向に動きます。しかし、その力がリーダーから遠い人に伝わるのには時間がかかるのです。そして、力が伝わってきた頃には、太鼓の音は、全然違うところから聞こえてくるのです。そして、メンバー達は、口々に文句を言い始めます。「おい、誰がリーダーなんだ?」「リーダー、ちゃんと動いているのか?」「全然違う方に行ってないか?」など。そして、太鼓の音がする方向に勝手に歩きはじめるのです。そして、リーダーは統率がとれなくなり、エネルギーを消耗しました。

 ここで、この光景を会社に当てはめてみましょう。目隠しをしていないリーダーは、社長。目隠しをして、リーダーの誘導に従って歩くのは、社員。太鼓を鳴らす人は、お客さん。つまり、太鼓の音はお客さんの声。社員はお客さんの声が聞こえているので、そちらに向かって歩こうとするが、社長は社員が勝手気ままな方向に歩き出すのを阻止し、調整するので精一杯。つまり、内部調整だけでエネルギーを使い果たしているのです。これが、大企業の構造だそうです。中小企業でも、同じことは結構あるかも!?

 これを解決する答えは何か?それは、「全員の目隠しを外すこと」でした。お客さんの声が聞こえ、リーダーの動きも目で見える今、ストレスなく全員が同じ方向に素早く動きます。

 時代の変化スピードの速いこれからの時代において、それに適応していくために、企業はビジョンや財務情報などを社員に公開して、判断基準を与えながら経営するオープンブックマネジメント(OBM)の方向に行かざるを得ないと改めて実感しました。

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Vol.54 『“お金がない”“時間がない”というウソ?』

 日常会話で、こんな言葉を耳にすることがあります。

「お金がないから、それは買えません」「時間がないので、それはやれません」

これって、とても便利な断り文句ですよね。なぜ断り文句かというと、「お金がない」と言いながら、飲み屋で一晩でその金額を使い果たし、「時間がない」と言いながらもメルマガの乱読やネットサーフィンで数時間費やしたりしているからです。要はその人の中での優先順位が低い、ということに他なりません。
でも、そのような曖昧な常套文句も、相手によっては通用しない場合があります。実際、私の周りでも、言葉をきちんと使おう、という傾向が徐々に強くなってきました。

では、真実の言葉を使うとしたら、どんな表現になるのでしょうか?

「お金がないから、それは買えません」
 ⇒「私は、それにはそれだけの金額を支払う価値を見出せないので、
   買いません」
「時間がないので、それはやれません」
 ⇒「他に時間を使いたいことがあるので、それはやりません」

う~ん、カドの立つ表現ですよね。もっと、丸く言うことはできないのでしょうか?
そう思いながら、気が付きました。相手に聞けば良いのだと。すると、こうなります。

「お金がないから、それは買えません」
 ⇒「私がそれに、それだけの金額を支払う価値をどうやって見出せば
   良いか、教えて頂けますか?」
「時間がないので、それはやれません」
 ⇒「今、既に時間を使ってやりたいことがこれだけあるのですが、
   どのように時間調整をすれば良いか、一緒に考えていただけますか?」

曖昧な表現で逃げるのではなく、相手に聞いてしまえばよいと思うと、気が楽ですね。

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