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2003年6月 1日 (日)

Vol.50 『目的がはっきりすると、そのプロセスもパワフルになる。』

心で思えば、氣は必ず出る。試しに次の実験をやってみるといい。手を頭に当てる。これだけでは他人が手を頭から離そうとすると、簡単に手は離れてしまう。肉体としての手だけしか当てていないからだ。ところが、肉体の手に合わせて心を当てると、絶対に離れなくなる。心を当てるとは、「手が頭にくっついた」と思うことである。そう思っただけですさまじい力が出るのだ。氷山の一角という言葉があるが、肉体の力はたかだか、水面上に覗いている氷山でしかない。その下には十倍近い容積が隠れている。この隠れた部分を使うことが肉体に心を一致させるということなのである。

( 『言葉の「氣力」が人を動かす』 藤平光一 著 講談社+α文庫 P.44より引用 )

 今月、合気道合宿に参加し、この本の著者で、最高段位十段の藤平先生にいろいろな学びを頂きました。そして最も私が感動したことは、表題のことを実感したことでした。
 例えば、上記の引用のように、私が手を頭の上において、誰かにその手を頭から引き離させると、私がいくら力でこらえても簡単に引き離されてしまいます。しかし、私が「頭が痒い」と思って同じように手を頭にやってポリポリすると、そのとき相手はいくら力を入れて引き離そうとしても、私の手は頭から離れないのです。
 また例えば、私が右腕をまっすぐに伸ばし、それを誰かに両手を使ってくの字に曲げさせるとします。腕2本対腕1本なので、私がいくら力でこらえても簡単に曲げられてしまいます。しかし、私が数m先にある何かを「力を入れずに」指さしている(その時腕はピンと伸びている)と、ただそれだけで私の右腕を相手が両手で曲げようとしても曲がらないのです。これが、氣の力だということです。

 この合宿が終わった後、ある参加者とこのような会話をしました。
「目的をはっきりと決めると、それがどういうプロセスを通るにせよ、実現するよう氣の力が生じる、ということかも知れないね。」
「いくら力で頑張っても、大変な割には結果がでない。でも、その目的をはっきり決めるだけで、ただそれだけで既に力が発揮される。これは、仕事でも同じなんじゃないか。」
 そのとき、ある人が、衝撃的なひと言を言いました。
「じゃあ、もし売上目標10億円を達成する、とはっきりと決めれば、それがどういう手段を取るかは別として、実現されてしまうということかな?私たちは、10億円を達成しようと思ったら、『どうやってそれを達成しようか』とそのプロセスにばかり意識を向けてリキんでしまうが、本当は『10億円を達成する』と本心で決めることが1番大切なのでは!?」
 では、目標を決めたのに達成できないとき、それはどういうことなのでしょうか?それは、自分で一旦決めておきながら、同時に心のどこかで「でも無理かな」と疑い、“決めること”を打ち消しているのかも知れないと思いました。もしそうなら、あなたはどうしますか?

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