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2003年1月 1日 (水)

Vol.45 『伝言ゲームが、組織の生産性を低下させる。』

 組織を活用してビジョンを追求するというのは、とても楽しいことです。仲間の成功に自分が貢献し、また自分の成功のために仲間の協力を得て、一丸となって目標に向かって走るのは、結果も大切ですが、そのプロセス自体も楽しいものです。 しかし一方では、多くの場合とても難しい問題が起こっています。それは、「報・連・相がスムーズでないと、エネルギーが吸い取られて、生産性がダウンする」ということです。 例えば、こんな話があります。

 月初の会議で、上司が部下に「今月の20日の午後12時迄に支店の部門別売上データをメールで送って欲しい」と指示をしました。その上司は翌21日の営業会議でそのデータを利用して客先でプレゼンをする予定でした。そして、「20日は昼過ぎに事務所に戻り次第、部下からのデータを受け取り、1時間で加工をして、その後すぐにもう3件、営業に出かけよう」と予定していました。しかし、20日の昼過ぎにメールチェックをしても部下からのメールは届いていません。分刻みで動いている上司としては、約束の時刻に必要なデータが揃っていないのは死活問題です。そこで、上司はすぐに部下の携帯に連絡を入れました。
すると、「すみません、今、支店から売上データをFAXしてもらっているところです」とのこと。上司は烈火のごとく叱り飛ばしました。「今ごろ、何やってるんだ!なぜ20日の午後12時に間に合うように、予め支店に連絡しておかなかったんだ!しかも単なる売上データではなく部門別売上だぞ。」結局、上司は、必要なデータを部下がそろえるまで営業に出かけることができず、その日は事務所で時間を潰すことになりました。

 このケースでは、何が問題だったのでしょう?まず、部下は上司から依頼されたことを、正確にメモをしませんでした。ポストイットに「20日に売上データ」とだけ書き、机の上にペタっと貼っただけ。また、仕事を受けたときに、依頼された内容と自分の解釈に間違いがないかを確認することを怠りました。納期感覚が低いとしか言いようがありませんが、社内での仕事のやり取りにおいては、こういうケースは非常に多いです。組織で仕事をする場合、人によって基準の高い・低いの差があると、必然的に低い人に基準が合っていきます。すると、スタープレイヤーがいても必ず生産性は下がります。お客さんも社内の仲間も同じ仕事相手。「伝言ゲームをしていては信頼を無くす」という緊張感は持っていたいものです。

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