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2003年1月 1日 (水)

Vol.45 『異質環境体験を与えれば、ここが観光地になる。』

私自身は、観光をこう定義づけたい。観光とは、五感をゆさぶり、知性と感性を満足させる異質環境に入ること。つまり先に指摘した「感動させてくれる場所」をもっと重視しなければならないということだ。感動とは、単に視覚だけではなかなか生まれるものではない。その環境には、頭とハートの両方を揺さぶるだけのインパクトが求められる。その環境の中に身を置くことで観光客は、日常生活や時間などを超越した得も言われぬ不思議な体験を味わうことができるのだ。

( 『メイド・イン・ジャパンからウェルカム・ツー・ジャパンへ』 堀貞一郎 著 
プレジデント社P.27より引用 )

 東京ディズニーランドの元総合プロデューサーの堀先生から、日ごろ私が学ばせて頂いていることの1つは、「お客さんが異質環境を体験し、感動できるよう、知恵を出せ」ということです。この本は日本国のあり方についての提言ですが、見方を変えると「お客さんを集めるあらゆるビジネスの成功の秘訣」が盛り込まれていることが分かります。
「観光とは、五感をゆさぶり、知性と感性を満足させる異質環境に入ること」という定義をもとに、例えばセミナー事業を考えてみます。私は現在、定期的にセミナーを行う一方で、自らも受講者として多くのセミナーに参加しています。その中で思うことは、「セミナーもある意味、観光だなあ」ということです。先日参加したジェームス・スキナー氏のセミナーはまさに観光そのものでした。セミナーは通常、知識や知恵を伝える場ですから、知性を満足させることは当然のことです。しかし、感性をも満足させるセミナーは決して多くはありません。セミナーで異質環境を体験してもらうために、どんなことができるでしょうか?

◆ 見る:話す内容を、ホワイトボードで書いて示す。映像(ビデオやスライド)で見せる。
実物の小物を見せる。講師が分かりやすく演技をして、視覚的に印象づける。
◆ 聞く:講師の話はもちろんのこと、他の参加者との会話も印象に残るもの。繰り返し流
れる定番BGMが、後日そのひとときを思い起こす引き金になる。
◆ 話す:質問をさせる。ロープレをする。グループディスカッションをする。今学んだ知
識をさっそく使ってみることで、単なる知識ではなく体験として消化される。
◆ 書く:質問を紙に書かせる。演習をして紙に書かせる。マインドマップを書く。ポスト
イットに気づきを書く。聞いたことを書いていく中で消化される。
◆ 動く:ずっと椅子に座って人の話を聞くよりも、体を動かしながら学ぶことで、より深 く理解が進むことがある。場所を変えたり、体操したり、散歩をするのも手。

私は最近このようなことを意識してセミナーをしています。1年後には、もっと感性をゆさぶる仕掛けを数多く行い、観光のようなセミナー事業を確立したいと思っています。

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