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2002年8月

2002年8月 1日 (木)

Vol.40 『自分の意見の押しつけではなく、役立つ情報の伝達に徹する。』

この本を読んでいる人の中で、人前で話すという状況を与えられた場合、あまり得意でない人にも、そのコツをお教えすることができます。それは、自分が思っていることを他人に押しつけるのではなく、自分の持っている「情報」を話せばよい、ということです。聞いている人たちは、その人の「好きだ」「嫌いだ」「こうすべきだ」「こう生きるべきだ」という話を聞きたいわけではありません。

『ただしい人からたのしい人へ』 小林正観 著 弘園社 P.62より引用

 人の話を聞くときに、私はあることを意識しています。それは、「事実と解釈(あるいは思い込み)を分けて聞く」ということ。私は毎月いろいろなコンサルタントや経営者の講演を聴きに行きます。その中でも、引き込まれる話・説得力のある話をする人と、受け入れ難い話し方をする人がいます。引き込まれる話に共通することは、「事実や情報を客観的に話している」場合のようです。
 その人が経験したこと、見たこと、気づいたことを情報として伝えてくれる分には、(内心でいろいろな感想を抱きながらも)素直に聞けます。それは、その情報を受け取るか否かは聞き手に委ねられていて、選択権を守られているからです。
 しかし、そこからもう一歩踏み込んで「だからこうすべき、こうあるべき」と「べき論」になった途端、聞き手の中に"反発心"が芽生え始めるのです。これは、話し手のエネルギーのベクトルが聞き手に突き刺さるからです。聞き手は、話し手が自分の領域に踏み込んできたと感じた途端に、身構えます。そして、反撃を開始します。(聞き手に反論する、無視する、など)

 先日、ある方にこんなアドバイスをいただきました。 「和仁さんは正しいことを言っているが、それを押し出し過ぎると、中には若さ故に"生意気だ"とか抵抗感を持つ人も出てくるかも知れない。そういう場合は、『~という話を聞きました。私もそれについては、~と考えています。』という風に、ワンクッション置いて自分の意図を伝えると、相手は受け取りやすくなるよ。」

  確かに私が見ていても、若い人がもっともらしいことを流暢に話すと、エラソウに見えますから、このアドバイスはとても身にしみました。
  当然、ときには自分の考えや思い、要望を率直に伝えるべき場面もあります。それはそれで必要なことです。要は、「私は今、彼らにこの話をすることで、何を得たいのか?(情報の伝達、気づき、行動の変革、協力の取り付け、・・・etc)」という質問を、常に自分に投げかけることが大切なのだと思うのです。

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Vol.40 『やる気のある人の行動を後押しするコツは、 ①傾聴⇒②フィードバック⇒③承認⇒④提案。 』

 コ―チングという、質問によって相手の行動を後押しするスキルを日々のコンサルに意識して使うようになって、2年半になります。以前は「どうやってこのテクニックを駆使しようか」に頭がいって余裕がないこともありました。でも今ではほとんど無意識にやっているので、あまりテクニックは考えず、相談者の言うことに全集中して聞いています。無意識にやれるようになると、自分がやる分には良いのですが、そのノウハウを人に伝えるときに困ることがあります。そこで、先日パートナーに私のコーチングのやり方を解析してもらったところ、こんな答えが返ってきました。

  和仁さんのコーチングは、シンプルに言えば、
「①傾聴⇒②フィードバック⇒③具体的な承認をしながら⇒④ときどき提案」
 の繰り返しですね。

そのとき、私は大きな気づきを得ました。
「そうか、私がやっていることは、こんなに簡単なことだったのか!」
つまり、以下の4つことを無意識にやっていたのです。

①傾聴      相談者の話を、あいづちをうちながら熱心に聞く。
②フィードバック その話の全体像を共有するために、整理してオウム返しをする。 紙に要点を書き出して、2人で眺めるとさらにギャップを埋められる。
③具体的な承認 私自身が共感した部分を具体的に指摘し伝える。
④ときどき提案  「気がついたことがあるんですけど、言っていいですか?」と 切り出して、私の意見や感想を言う。時に提案や要望を伝える。

 自分が当たり前と思って無意識でやっていることは、調子の良し悪しでブレます。それを、第三者に解析してもらい、法則性を整理しておくと、常に一定の品質を保つことができ、伝授するのも容易になります。次にステップアップするためにも、やっておきたいことです。

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今月の本棚 【2002年7月】

1)「どんな壁でも突破できる!」
堀紘一 著/三笠書房

2)「会社をマスコミに売り込む法」
山見博康 著/ダイヤモンド社

自社のノウハウや強みをタダで伝えるノウハウは持っていないとソンである。

3)「非常識」
アントニオ猪木 著/河出書房新社

4)「トヨタ式最強の経営」
柴田昌治 金田秀治 著/日本経済新聞社

5)「トヨタ利益1兆円の経営哲学」
ショーン・コヴィー 著/キングベアー出版

6)「孫子 勝つために何をすべきか」
谷沢永一 渡部昇一 著/PHP研究所

もっとも賢い戦い方は、戦いを未然に防ぐこと。そのために相手をよく知ること。この思考回路は身に付けておきたい。

7)「誰にも聞けなかった値段のひみつ」
小川孔輔 著/日本経済新聞

自社商品の値付けの根拠をいろんな角度で検証するときのヒントが満載です。

8)「組織を救うモティベイター・マネジメント」
A・ブルース J・S・ペピトン 著/ディスカヴァー21

9)「社会人として大切なことはみんなディズニーランドで教わった」
香取貴信 著/こう書房

お店のバイトスタッフが、仕事の姿勢やサービスの意味を、構えず学べる、気づける本。

10)「小枝にしばられたゾウ」
ジェフ・トンプソン 著/きこ書房

目標に向かって走る過程でくじけそうになったら読みたい本。

11)「ベストオブマーフィー人生の真実」
ジョセフ・マーフィー ジーン・マーフィー 著/きこ書房

12)「ただしい人からたのしい人へ」
小林正観 著/弘園社

正義感は使い方を間違えると、相手を攻撃する凶器にもなる。楽しさを追求しながら理想を求めることもできるんですね。

13)「転職先は私の会社」
中谷彰宏監修 女性企業塾 著/サンクチュアリ出版

14)「ちっちゃな本がでかいこと言うじゃないか。」
メガミックス 編/学陽書房

言葉って、威力があるなあ。

15)「グレートゲーム・オブ・ビジネス」
ジャック・スタック 著/徳間書店

私がクライアント先で提供しているサービスと重なった。やっている方向性が間違っていないことが確認できて、嬉しかった。

16)「こうすれば組織は変えられる!」
ピーター・クライン バーナード・サンダース 著/フォレスト出版/p>

学習リーダーを任命し、学ぶ習慣付けをすることはこれからの組織体には不可欠ですね。

17)「90秒で”相手の心をつかむ!”技術」
ニコラス・ブースマン 著/三笠書房

18)「トヨタの方式」
片山修 著/小学館文庫

19)「ソニーの法則」
片山修 著/小学館文庫

トランジスタラジオでソニーブランドを切り開いたソニーの切り込み隊長たちの当時の思いが伝わってくる。

20)「なぜデルコンピュータはお客の心をつかむのか」
宇井洋 著/ダイヤモンド社

技術力よりもコミュニケーション力を磨くことの大切さを説く姿勢に、コミュニケーション社会の企業スタンスを感じる。

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