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2001年7月 1日 (日)

Vol.27 『アー・ユー・ハッピー?』

「アー・ユー・ハッピー?」ということばには、たぶん、「アー・ユー・ファイティング?」という意味が、隠れているのかもしれない。だから、めしがうまい、酒がうまい、家族が愛おしい・・・。これは、観客席にしがみついて、ことばの遊びだけでなんのかんの言ってるやつには、永遠にわからない歓びだろう。選手は予想なんかしない。勝ちたい、ハッピーになりたいと思うからこそ、試合にでているんだ。現役として。

(『アー・ユー・ハッピー?』 矢沢永吉 著  日経BP社 p.284 より引用)

 私はこれまで矢沢永吉というロック歌手のことをよく知らなかったのですが、この本を読んで、とても興味が湧きました。一番、共感したのは、p.136に書かれているのですが、

 「音楽を書きながら経営者になるアーティストがいないんならオレがなってやるよ。音楽をやるヤツは経営者になっちゃいけないなんて誰が決めた?そんなのは都合がいい連中がつくった幻想にしかすぎない。」

というスタンスです。彼はかつて、自分が本当に表現したいことを中間業者に歪められたり、暴利を貪られたり、その結果ファンに迷惑をかけた経験を持っている。自分自身も大きな損害を受けてきた。だからこそ、自分自身が音楽だけじゃなく、経営面や著作権・肖像権、ならびにコンサートの運営などの管理についても、トータルで責任をもって管理していかなきゃいけない、と気づいたそうです。一人で何役こなせばいいの?という世界です。

 自分がめざすビジョンを実現するためには、とてもマクロな視点でものごとを考えていく必要があると思います。特に、共同作業で仕事をするというのは、結局一番力が小さな人に基準が合ってしまいますよね。ちょうど、入り口が大きなトンネルでも出口が小さければ、結局小さなモノしか通せないのと同じです。だから、時にはその出口を大きくするのに協力したり、場合によってはトンネルそのものを作り直さなきゃいけないことも出てきます。ただ、それはもの凄く大変なことだし、途中で諦めたくなることもあると思います。

 そのときに大切なことは、「自分がやりたいことを実現させるためにやっているんだ」というスタンスを持ちつづけることではないでしょうか。「誰かのために」とか、もちろんそういう部分もあるのでしょうが、結局のところ、「自分のためにやっている」というのが根っこにないと、その誰かがいなくなったときに、プッツリ切れてしまうような気がするのです。そして、自らが実践を重ね、戦いつづけることがハピネスにつながるのではないでしょうか。

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