« 2000年11月 | トップページ | 2001年1月 »

2000年12月

2000年12月 1日 (金)

Vol.20 『物事を簡潔に捉え、柔軟な態度で、すばやく動く。』

また、前進することに関しては、仲間のネズミたちのスニッフとスカリーから有益なことを学んだ。彼らにとって、人生はつねに単純だ。事態をどこまでも分析しようとして、物事を複雑にしたりはしなかった。状況が変わってチーズがどこかへ消えてしまうと、自分たちも変わってチーズを探しに出かけたのだ。それを覚えておこう。(中略)最大の障害は自分自身の中にある。自分が変らなければ好転しない-そう思い知らされた。

( 『チーズはどこへ消えた?』 スペンサー・ジョンソン 著  扶桑社 p.65 より引用)

 ここ数年、『変われること』の大切さがいたるところで言われるようになりました。某大手自動車メーカーでも『変われること』を前面に出したCMを打っていますね。昔は10年かけてじっくり変わっていたことが、今では1,2年で変わってしまい、それに取り残されるとビジネスも尻すぼみになってしまいます。流行もほんの数ヶ月で終ってしまうし、数ヶ月前に絶好調だった会社が今は火の車だったりして、恐いくらいです。自分が信じていた「前提条件」が変わっていることに早く気づき、大急ぎで動かなければならないと思います。

 コンサルティングの仕事でも同じことを感じます。私は「今やっていることに早く飽きること」を自分に課すようにしています。変化のスピードが速いということは、それだけお客様の興味の移り変わりも速い、ということですよね。また、お客様の成長が早いからこそ、それ以上に自分を高め、違った価値を提供していかなければなりません。それだったら、「お客様が飽きる前に、自分が今やっていることに飽きてしまおう。それで、次の手を打っていこう」と考えました。

 私はそれを具体的に実践するために、自分がやってきたことを月に1回反省する時間を持つようにしています。自分で自分に対して報告書を提出することで、「本当に自分の理念にそったコンサルティングができているか」を客観的にチェックします。同じような内容が数ヶ月続いたとき、「自分が変わっていない」ことに気づかされます。そういうときは大抵自分のテンションが下がりかけています。
 現状維持はとても楽ですが、一方では自分がマンネリ化し退屈してしまいます。そこにワクワク感がありません。すると守りに入りますから、自分が自分に魅力を感じなくなり、悪循環に入ってしまいます。それを小さいうちに気づき、エネルギッシュな人とお会いして刺激を受けるなりして環境を変えるようにしています。

 変化を起こすことはとてもエネルギーがいることですが、「変化を起こすこと自体を当たり前の習慣にしてしまう」ことができれば、きっと強みになるのではないでしょうか。

|

Vol.20 『そう考えた"プロセス"と"根拠"を 説明することもサービス。』

 コンサルティングというと、「モノを教える先生の仕事」というイメージがあるかも知れませんが、私自身は常々「コンサルテーションを提供するサービス」であると考えています。「先生」と「サービスマン」の違いは、言い換えれば「指導する人」と「支援する人」の違いとも言えます。「指導」という言葉には、上から下に教える姿勢が感じられますが、支援は逆に下から上を支える姿勢です。

 その差が具体的にどういう場で出るか、一例をあげて見ましょう。

 例えば、先輩が後輩に仕事を教える際、要点や結論は教えるけども、いつもその「根拠」を具体的に分かりやすく説明するとは限りません。それはとてもエネルギーを要することであり、忙しい日常においてそんな余裕はないからです。また、理屈よりもまず実践してみて気づいていくことが大切だからということもあります。しかし、後輩にしてみれば判断材料を持っていないので、結論だけ言われてもどこか納得ができません。まあ、長期間かけてじっくりと育てていく場合は、それでも良いのでしょう。企業ではこういう風景はよく見られます。

 短期間で、後輩が自ら判断し動けるようになるためには、「どういうプロセスでその結論にたどりついたのか」をオープンにして、その根拠に納得してもらうことが重要ではないでしょうか。これは、口で言うほど簡単なことではありません。なぜなら、ベテランである程、いちいち根拠やプロセスなど考えておらず、全く無意識に行動している場合が多いからです。それだけに『プロセス・根拠を公開する』のはエネルギーがいることだと思います。

 これからのコンサルタントは、経営者に結論を提案するだけに留まらず、その結論に至ったプロセス・根拠にこそ充分な説明をしていくことが大切であり、そこをどれだけ相手の立場にたって行えるかが勝負なのだろうと感じます。プロセスを共有すれば、その後も臨機応変な判断ができ、経営スピードもアップするのではないでしょうか。

|

« 2000年11月 | トップページ | 2001年1月 »