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2000年6月

2000年6月 1日 (木)

Vol.14 『なぜ、そう考えたの?』

「父に叩かれたことってないんですよ。叱られても"馬鹿"とか"そんなのは駄目だ"とかいわれたこともないんです。"お前はなぜ、そんなことをするんだ"というんです。そうやっていわれると何かを答えなければいけない。子供心に一生懸命に考えて答えるんです。そういうふうに考えると、自分が行動を起こす前に、いつの間にか考えるようになるんです。それでも、判断がつかなくて、人に迷惑をかけてしまうことがあります。すると父は"なんでそんなことをするんだ"と聞いてくる。そして"お父さんはこう思うよ"という言い方をしてくるんですよ。押しつけではないから、反発したいけど反発できないんですね。」宗由貴会長は、そういって笑う。

(『少林寺拳法のススメ』 (財)少林寺拳法連盟監修
ベースボール・マガジン社 p.136 より引用 )

 私は、大学時代に少林寺拳法をやっていまして、社会人になってしばらくしてから再開しました。格闘技が好きであったことがきっかけですが、社会人になっても他の武道を選ばなかったのは、「調和を重視する考え方」に共鳴したからだと思います。少林寺拳法は護身術であり、基本精神には「相手の状況にあわせて、無理なく相手の力を利用する」ということがあります。つまり、自分の力を優先させて強引に技をかけようとするとうまくいかず、相手の体格・間合い・力の入れ方などを感じ取って、それを「利用」できると何倍もの効果を発揮します。

  この考え方は、今の私のコンサルティングのスタンスに通じています。以前はいろいろな知識を詰め込んで、それを「教える」ことがコンサルタントだと思い込んでいました。しかし、今はむしろ「答はお客様が持っていて、それをうまく引き出すことが自分の役割」と考えています。押すのではなく、引くという感じです。

 視点を変えるだけで、自ら答えを導き出すことがよくあります。ただ、それを導き出してくれる人が、なかなか経営者の周りにはいないということだと思います。社員には言えないし、ましてや対外的な人には言葉を選んでしまいますね。第一、「人の話をきちんと聞いて、質問を投げかけてあげる」ことは、とてもエネルギーがいることです。

 これは、経営者だけでなく社員についても同様です。上司には相談しにくいし、同僚にもうまく相談できない。「悩んでいるのだけど、どう相談したら良いか、が分からない」という方が多いと思います。こういうときこそ、上司の方から「なぜ、そう考えたの?」と尋ねてあげると、解決への第一歩になるかも知れませんね。

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Vol.14 『スピードを2倍にすれば、利益は何倍!?』

 『スピード経営』の重要性が日増しに高まっていることを感じます。理論上は、一定時間内に2倍の速さで考えて動けたら、2倍の成果が出るので、たとえば2倍の  売上が実現することになります。このとき、2倍のスピードで動いたからといって、固定費(例えば地代家賃や人件費の固定給分など)は2倍になることはありません。すると、売上が2倍になっても固定費は一定ですから、利益はとんでもなく大きなものになりますね。しかし現実的には、そうならないと多くの人が思っているようです。これは、なぜでしょう?

ある人は「そんなことは、単なる理屈でしかない」と初めから鼻にかけません。
ある人は「そのように動けたら良いが、現実的な手段がわからない」と言って諦めています。
あるいは「ウチは店を構えていて、待ちの商売だから関係ない」と言います。

  「本当にそうなのかな~?」と疑問に思います。

 以前、新規営業を行っていた私は、それまで「新規営業は1日に3件」と思い込んでいたのですが、アポの取り方・移動の仕方・商談トークの工夫・事前の根回しなどによって、2倍の6件を訪問できるようになったことがあります。商談の質を下げず、量が倍になりましたから、当然のように2倍の受注が可能になりました。具体的な手段は、1つ1つ工夫できる視点をリストアップして、書き出してみると意外とひらめいたものです。

 今でも、半年前に2時間かけていた仕事は今は1時間でやれるよう工夫しますし、やらなくても良い仕事(というより業務)はどんどん削って、本当に私がやるべき仕事に注力できる環境づくりに努めています。自分ひとりで動くことの限界も感じますので、外部ブレーンづくりのための時間も積極的に確保しています。息抜きの時間も必要です。そのためにも「2倍のスピードで考え、2倍のスピードで動く」ことが大切になるのです。仮にお店を持っている人でも、定型業務を倍のスピードでこなし、空いた時間を「顧客との対話」「従業員の育成」「将来構想を練る」などの戦略投資につかう意義は十分にあると思います。

  一度、本腰をいれて「スピード経営」に取り組んでみる価値があると思いませんか?

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