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1999年8月

1999年8月 1日 (日)

Vol.4 『"仮説を立てられる力"こそ仕事をする能力』

機械は情報を提供するだけである。その情報から何を感じるか、どんな仮説をどれだけ立てられるか、が大切なのである。その仮説を立てる力は、経験と知識に比例する。知っていることが重要なのではない。全社員が同じ情報を共有するのだから、仮説を立てられる力こそ、仕事をする能力と言っても過言ではない。

(『社長が贈り続けた社員への手紙』 著者:渡邊 美樹 氏
中経出版 p.88 より引用)

 『作業』と『仕事』は別モノと私は考えています。前者を「決まったことをその通りにやれば 良いこと」、後者を「新たな付加価値(プラスαの価値)をお客様や会社などにもたらすこと」、 言い換えれば「クリエイティブな要素があるか、ないか(ある方が『仕事』)」で区別しています。 これからは良い『仕事』ができる人がどんどん活躍し、これまで以上に重宝がられると思いま す。その前提条件となるのが、「問題を見つけること」です。問題には「誰の目で見ても明らか な問題」もあれば、「まだ誰も気がついていないが、将来的に問題となるであろう"潜在的な問 題"」もあります。前者については、改善策を考え、実行に移すことが問われますね。後者の場 合、現在把握しうる"現象"を参考にし「何が問題か」を特定することが先決です。

 例えば「A店の労働分配率が高くなってきた」ときに、どんな原因が考えられるでしょうか? 売上の減少、粗利率の低下、人件費の増加などが頭に浮かびますね。この時、売上や粗利率には 大きな変化はなく、人件費が増加傾向にあるとします。そこで、αさんは「人件費の増加が問題 だ」と仮説を立て、アルバイトのシフトの見直しを図るため、繁閑差を調べ、余剰人員のカット に着手しました。一方、βさんは「人件費の増加は、新スタッフの採用による教育期間中だから やむを得ない。それより人員増強に応じて粗利が高まっていないことが問題だ」と仮説を立て、 粗利率の高い商品群の品揃え強化に着手しました。

 これらの仮説が正しいかどうかは一概にはわかりませんが、少なくとも「改善策を実行する前 に、考えられる仮説をすべてあげ、よく検証すること」が大切であることは間違いないでしょう。

 これからは、問題点の仮説立案、およびそれに適した改善提案の仮説立案力がますます問われ ることを実感していますが、皆さんはいかがですか。

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Vol.4 『同じことを多角的に学ぶと、早く身につく。』

 学生の頃、特に大学入試の勉強期間中は、「社会人になったら、もうこんなに勉強することもないだろうな」と漠然と思っていました。しかし、実際に社会人になると、あの頃以上に勉強をする機会も量も増えました。ただあの頃と決定的に違うのは、以前は「与えられた範囲の中で、 がむしゃらに頑張れば良かった」のが、今では「勉強する内容も範囲も量も方法も、すべて自分で決めた上で、がむしゃらに頑張ることが必要」ということです。 すべておぜん立てされた環境で勉強することに慣れてきた私は、自分なりの勉強スタイルを確立するまで少し苦労しました。それが解消されたのは、「勉強する"目的"は何か」「それを習得し終 えた状態をイメージし、ワクワクできるか」を事前にとことん考えるようになってからのようです。そこで納得できなければ、途中で挫折してしまうので、まずはじめに考えるようにしています。

 ただ「やりたい勉強」とは言え、やはり勉強の過程においては苦痛も伴います。なかなか覚えられなかったり、分かったつもりでいて実は理解できていなかったり、堂々巡りしたります。しかし、「最近うまく理解するコツ」みたいなことが少し分かったような気がしています。



  1)同じことを、『いろんな人から』教えてもらう

  2)同じことを、『いろんな本や資料から』学ぶ

  3)同じことを、読むだけでなく、『書いたり、聞いたり、話したり』して覚える

 例えば、中学生が「減価償却費とは何か?」を理解しようとしたとします。参考書を読んで、定義はわかったつもりになっても、イマイチ納得がいきません。 人に聞いても、AさんとBさんでは少し説明のニュアンスが違っていて、やはりよく分かりません。2人共正しいことを言っているのですが、視点が違うため表 現が違うのです。そこで、一度、自分なりの解釈を人に話してみようと試みます。曖昧な理解だと、うまく話せません。話せても、間違いがあれば指摘を受けま す。自分では分かったつもりで話したのに、指摘を受けると少しショックを受け、脳裏に刻まれます。その繰り返しの過程である時気がつくとちゃんと理解でき るようになっています。

そう考えると、経営者がコンサルタントを雇って、普段社員に直接おっしゃっているはずのことをあえてコンサルタントを通じて話させるのは、道理にかなっているような気がしますね。

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