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1999年5月

1999年5月 1日 (土)

Vol.1 『大切なのは”何が問題なのか”をひたすら考えること』

ビジネスでいちばん大事なことは、何が問題なのかを考えることなのだ。経営者やリーダーにとって解決策は大した問題ではない。そんなものは部下に任せればいいことだ。指導的立場に立つような人間は、そんなことよりも何が問題なのかをひたすら考えなければいけない。問題さえわかれば必ず試行錯誤によって正解に到達できる。だから、大切なことは方法論を学ぶことではなく、何か問題かということを常に考える思考力を養うことなのだ。

( 『人と違うことをやれ!』 著者:堀 鉱一 氏 三笠書房 p.84 より引用 )

 この提言は、「なるほど!」と深く納得してしまいました。つい安易に「これが問題だ」と決め付けてしまうと、その固定観念に束縛されてしまい、そこから先が見えなくなってしまいます。

  例えば、

     (現象):売上が低下している

       →(問題):営業マンの問題意識が低い(つまり危機感がない)

         →(対策):成果に連動した歩合制賃金にしてヤル気を出させる

 

 という思考回路があったとします。これが必ずしも正しいかどうかは分かりません。ただ、ここでいう「営業マンの問題意識が低い」ことを"問題"ではなく"現象"だと考えたらどうなるでしょうか。

 この場合"問題"は、「営業マンが、売上を上げるために具体策がわからないこと」とも考えられます。だとしたら、歩合制賃金で動機づけをしてもかえって精神的に追い込まれ、退職してしまうかも知れません。この場合の"対策"は、「売上アップに向けた具体策の考え方を指導すること」になるでしょう。

  あるいは、「営業マンが会社の財務状態の深刻さを理解できないため、経営者との危機感のギャップが埋め切れないこと」が"問題"なのかも知れません。この場合の"対策"は、「会社経営におけるお金の流れと自社の収支構造をわかりやすく説明し、深刻さを理解させること」が第 一歩になるのではないでしょうか。

 私の仕事も、クライアントの問題点をつきとめ、示唆させて頂くことだと考えていますが、こ の「ひたすら考える」姿勢は、常に心がけていきたいです。

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Vol.1 『人は、自分のことに一番関心がある』

 今月、人が書いた提案書をいくつか読ませて頂く機会があり、大きく分けて2つのタイプがあることに気づきました。1つは 「私(自社)はこんなことができるんですよ!(生産者志向)」、もう1つは「あなた(御社)は今こういう状況で、こうありたいと考えておられるのではない でしょうか。その願いを私(自社)はこんな切り口でこんなノウハウ・技術を駆使して、かなえてあげますよ!(顧客志向)」と訴えています。皆さんは、どち らの提案書に興味が湧きますか?

 基本的に人は自分のことや自分に 直接関係するもの(人・モノ)について最も関心を抱くと思います。ですから、何かを提案したり、企画するときには、その人(会社)の状況をまず理解して、 そこをベースに自分の得意技をいかに活用していくかを考えていくのが良いのではないでしょうか。

 このことは、商品が高 額であればあるほど言えることだと思います。例えば、それが予算を超え るような車でも、信頼している人が薦めてくれたとき、(商品は間違いなく良いモノな訳ですから) 結局買ってしまいます。また、20万円程度でパソコンを買いたいと考えてお店に行っても、店員がこちらの目的を120%理解した上で、具体的な活用提案を 含めて薦めてくれた場合、その周辺機器もすべて組み合わせて買ってしまうことがあります。このとき、「予算」は実は"あってないようなもの"なのですね。

  このようなとき、何を持って高い・安いと決めるかというと、実は『自分の満足度』を基準にしているのであって、「他の車(パソコン)の方が安いから」とい うことにはならないようです。最終的には、人がどう言おうと購入者が満足すれば良いのであって、それを売り手側が変に「この人にはこの価格は高いのでは」 などと気を回してはじめから諦めてしまうのは、どうかと思うのですが、いかがでしょうか。

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