2024年4月10日 (水)

Vol.300『発信力を鍛える”2段式影響力の発揮”理論。』

営業において、「セールスパーソンは、自社商品を売る前に、まず自分自身を売れ」というのはよく聞く教訓です。これは、「商品の優位性を説得して売りにいくより、まずはそれを売るセールスパーソン自身が評価・信頼されれば、その人が提案したものなら相手は安心して買える」という視点に立ったものだと思います。

しかし一方で、自分自身をアピールすることに抵抗を感じる人は少なからずいるようです。
それはコンサルタントも同様で、相談に来てくれた人に対しては存分に貢献できるのですが、コンサル契約を獲得することが苦手な人は存在します。そこで商品は素晴らしい(=コンサル力はある)が営業するのが苦手なコンサルタントに伝えた話を紹介します。コンサルタント以外の分野の方にとっても、ご自身に当てはめて参考にしていただければと思います。

結論から言うと、自分(あるいは自分のコンサルティング・サービス)を売るのが苦手なのであれば、「自分が使っているコンサル”手法”の素晴らしさ」を発信したり、「その”手法”が書かれた本やウェブサイト、記事などを紹介する」のが有効です。あるいは「自分が所属する”コミュニティ”の魅力や価値」を発信します。するとどうなるでしょうか?
それは自動的にその”手法”を活用している自分自身を引き上げる行為となり、またその”コミュニティ”に所属している自分自身を引き上げることになるのです。
これを”2段式影響力の発揮”理論と名付けました。

直接的に自分自身や自分の商品を売り込むよりも、自分が扱っている”手法”や所属している”コミュニティ”の素晴らしさをティーアップすることの方が、心理的な抵抗感がなく、ラクにやれるはずです。それは、「自分のことを売り込んでいる」感じがしないので、しゃべりやすい、ということと、相手も「この人は自分を売り込んでくる暑苦しい人ではなく、客観性がある人だ」という印象を持つので、素直に話を聞けるからです。
このように「段階的に影響力を発揮することで、発信力を鍛えよう」と勧めました。
そもそも営業とは、人に自社商品を買ってもらう行為であり、相応の影響力を発揮することが求められます。その「影響力を発揮すること」自体の場数が少ない人は、「商品知識を身につける」とか「ヒアリング力を鍛える」などと同等以上に「自分サイズの影響力の発揮」の経験を重ねていくことが力になるのではないでしょうか。

 

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2024年3月25日 (月)

Vol.299『やりがいを見つける鍵は目の前のことを解像度高くやり切る。』

僕の知るほとんどの人はこの方法で、自分の夢や目標、「これを成し遂げたい」という志を見つけている。その二つ目の方法とは「まずは目の前のことに没頭してみる」ことだ。ちょっとした興味とか、「この人と働きたいな」とか、何のきっかけでもいいけど、「頑張れそうだな」と思うことにとにかく一生懸命向き合うことだ。

向き合い続けることで、そのことに詳しくなり、詳しくなるうちに課題が見つかるようになる。その領域に没頭できれば得意になり、得意になれば必要とされる喜びを知り、そしてもっと好きになる。

<中略>

自分にできることは何かを必死になって考えた結果、「せめて僕は、お客様の悩みやお客様の成果に、お客様以上に本気になることだけは絶対にこだわろう」と決めて仕事をした。

 

(『持たざる者の逆襲
溝口勇児 著
幻冬舎 24頁より引用)

今日は、やりたいことが見出せずにモヤモヤしている人に向けて、わたしが20代の頃に体験したことをお話しします。当時コンサル会社の新規営業の部署に配属されたわたしは、「やりたいのはコンサルでこの会社に入ったのに、なぜ営業をしなければならないのか!?」と、部署の飲み会で不満を先輩に打ち明けたところ、次のように言われました。

「和仁は将来コンサルティングがしたいんだろう?だったら営業力は必要じゃないか。
ましてや独立してやりたいなら、自力でお客さんを作る力が必要だ。そのための経験と思って取り組んだらいいんじゃないか」

その時は内心うまく言いくるめられたような気もしながらも確かに一理あると思い、新規営業に集中することにしました。会社から支給された顧客リストでは全く良い反応が出ないとわかり、自分なりに工夫もし始めます。例えば、「やる気のある元気な会社を見つけたい」ということで、「採用情報誌を買い込み、巻頭カラーで華やかに求人募集をしている会社をリスト化して、個別情報を書き入れたFAXレターを送り、電話フォローでアポを取る」と言うように。また、会社に用意された商品ではなかなか売れないと思った時は、「わたしから契約した場合、和仁主催の経営者の交流会に参加でき、新しい出会いや情報交換を楽しめる」という別の付加価値をつけて売ることもしました。その交流会は後に、日本キャッシュフローコーチ協会をはじめとする自分独自のコミュニティ運営の経験にもなったし、新規営業に集中した3年間の経験は、その後独立系コンサルタントとしての収入の基盤をつくっただけでなく、常に「相手のお困りごと起点に立つ」と言う大切な思考の筋トレにもなりました。初めからやりたいことがはっきり見えているのでなければ、今目の前にあることに集中して徹底的にやり、その成果を最大化すること。それがそう遠くない将来にやりがいを感じる仕事を見つけるための、最大で唯一の方法なのかもしれません。

 

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2024年3月10日 (日)

Vol.299『人を紹介するときに欠かせないこと。』

人や会社に人を紹介するのはとても難しいものです。お金が絡むビジネスであれば相応の責任が発生し、場合によっては善意で紹介したことが相手から恨まれたり絶縁させられるなんてこともあるので注意したいところです。そこで、紹介する際の心得をお話しします。

先日、Aさんが知人の会社社長に知り合いの専門家を紹介したときのことです。Aさんは良かれと思って無報酬でその社長に専門家を紹介したところ、期待していた成果が出なかったとのことで関係性がこじれたそうです。詳しく話を聞くと、Aさんはその社長が何を求めているかをざっくりとしか把握しておらず、その乏しい情報量のまま専門家に依頼をしました。
そして専門家も社長との間で、事前の認識のすり合わせが不十分なままサービス提供を開始。その結果、いざ始まってみたら社長が期待していたことと実際のサービス内容にズレを感じ、その不満が紹介したAさんに向かったと言うのです。

このよう例は度々見ます。わたしはこのケースにおける課題は2つあると考えています。
1つは「入り口の設定」です。先の例では、社長から「紹介して欲しい」と求められる前に、「良い人がいるので紹介します」と自分から申し出たとのこと。一方で「そのような専門家を自分で探されますか?それとも私の方から紹介した方が良いですか?」と確認し、相手から「紹介してほしい」と求められた上であれば、相手の自立性と主体性を促すことができます。
つまり、入り口で相手を依存させてしまったところに問題があります。

2つ目は「期待値の明確化」です。社長が求めていることを本人ですら言語化できないレベルで明快に言語化し、「このような理解で合っていますか」と確認した上で専門家に紹介していたとしたら認識のズレは予防できたかもしれません。
また、紹介する専門家についても、「専門スキルが優れている」のと、「基本的なコミュニケーション能力が高い」かは別物です。もし「専門スキルは高いが、言葉足らずな点が気にかかる」ならば、その旨を予め社長に伝えておき、「気にかかることがあったらいつでも私に言ってください」などと前置きしていたならば、話がこじれることがなかったかもしれません。

このように、「人が人を紹介するのは、責任が発生する」からこそ、入り口を整えてきちんと期待値を明確化し、曖昧さを排除していくことがお互いのためだと考えます。

 

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